×

FIFAブラッター会長を聴取 スイス検察が捜査開始 本部捜索も

[ 2015年9月25日 23:15 ]

FIFAのブラッター会長(左)とプラティニ氏(AP)

 国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件で、スイス検察当局は25日、横領などの疑いでゼップ・ブラッター会長(79)の捜査を開始し、事情聴取したと発表した。FIFA本部の家宅捜索も実施、データなどを押収した。

 6月に辞意を表明したブラッター氏は事件への関与を一貫して否定しているが、FIFAトップの聴取で捜査は新たな段階を迎えた。現職にとどまっているブラッター氏に早期退陣を求める圧力が高まるのは必至だ。

 捜査は24日に開始。25日にスイス・チューリヒで行われたFIFA理事会の後にブラッター氏を聴取し、次期会長の最有力候補とされる欧州サッカー連盟(UEFA)のプラティニ会長からも証人として事情を聴いた。検察は警察と合同で捜査している。

 検察当局の声明によると、ブラッター氏は2011年2月、プラティニ氏にFIFAの資金200万スイスフラン(約2億4700万円)を不法に支払った疑いがある。今後、ブラッター氏とプラティニ氏の関係にも関心が高まりそうだ。

 ブラッター氏は25日に記者会見する予定だったが、急きょ中止となっていた。FIFAはスイス当局の捜査について「これまで通り、今後も協力を続ける。捜査中の件については、これ以上のコメントはできない」との文書を出した。

 汚職事件に対する国際社会の批判が高まる中、ブラッター氏は今年5月の会長選挙で5選を決めたが、わずか4日後に辞意を表明した。新会長は来年2月の総会で選ばれる。

 FIFAの汚職事件をめぐっては、米司法当局が5月、FIFA関係者9人を含む計14人を起訴したと発表。スイス当局はうち7人をチューリヒで逮捕した。(共同)

続きを表示

2015年9月25日のニュース