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インテル奪首!マンチーニ監督の号令補強で宿敵撃破し3連勝

[ 2015年9月15日 10:00 ]

ACミラン戦で決勝ゴールを決めイカルディ(右)と喜び合うグアリン(AP)

 インテル・ミラノがACミランを1―0と破り、セリエA唯一の開幕3連勝で単独首位に躍り出た。昨季リーグ8位で欧州カップ戦出場権を逃して迎えた今季は、復帰2年目のロベルト・マンチーニ監督(50)の指令によりGKを除く全ポジションで補強を敢行。開幕1分け2敗とつまずいた王者ユベントスの連覇阻止と6季ぶりのスクデット獲得へ好発進した。

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 復活を期すミラノの両雄による今季公式戦最初のダービー。インテルは後半13分、MFグアリンがドリブルからミドル弾を決め、1―0で逃げ切った。かつてインテルを指揮した際にコーチだったミハイロビッチ監督に勝ち、マンチーニ監督は「入りはミランが良かったが、そこをしのげたのが良かった」と話した。

 今季は新戦力11人を補強した。昨季途中に復帰したマンチーニ監督は最終戦後、「8、9人の補強が必要だ」と強調。マンチェスターC時代の教え子、コートジボワール代表MFヤヤ・トゥーレの獲得を要求した。しかし、クラブは下交渉の時点で失敗。激怒した指揮官は大型補強を訴え「できないのなら辞任する」と言い放ったという。

 マッツァーリ前監督は3バックを好んだため、チームはマンチーニ監督の4―3―3に対応できる選手を中心に補強。その結果、GKハンダノビッチとFWイカルディ以外は“レギュラー総取っ換え状態”となった。近年の緊縮路線から一転、今夏の補強総費用は8510万ユーロ(約115億7360万円)に及んだ。

 <DF>センターバックは加入が内定していたムリージョと、リーダー格としてAマドリードからミランダ。サイドバックは右がバルセロナで出番が少ないモントーヤ、左は指揮官が希望する利き足が左のテレスを補強。

 <MF>モナコからミランへの移籍がほぼ決まっていたコンドグビアを“強奪”。マンチーニ監督が「ミランではポジションが保証されないだろうが、私は中盤の全権を委ねる」と口説き落とした。また、ガラタサライの監督時代に重用したフェリペ・メロも獲得した。

 <FW>スピード&技術系を補強。ヨベティッチはファンタジスタながら走力もあり、サイドから切れ込める。ペリシッチは長い距離を走れるためウイングには最適。控えとしてドリブラーのリャイッチも加入した。

 移籍市場が終了した9月1日付のガゼッタ・デロ・スポルト紙は「インテルがスクデット争いのポールポジションに立った」と評価。マンチーニ監督は「道は長い」とかわしたが、新戦力が多く現時点で未熟な組織面が高まれば、優勝争いの軸となる可能性は十分だ。

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