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本田「成り上がり精神」持ち続ける 29歳初戦で通算30得点達成だ

[ 2015年6月14日 05:50 ]

29歳の誕生日を迎えケーキを手に笑顔を見せる本田

 日本代表は13日、W杯アジア2次予選初戦シンガポール戦(16日、埼玉)に向けて埼玉県内で練習を行った。この日29歳の誕生日を迎えたFW本田圭佑(ACミラン)は「成り上がり精神」を引き続き持ち続けていくことを掲げ、シンガポール戦での国際Aマッチ通算30得点達成を誓った。

 20代ラストイヤーへの思いはシンプルだ。練習後、報道陣が用意したケーキのろうそくを吹き消した本田は少し照れくさそうに笑った。「ありがとうございます。僕はあまり皆さんに笑顔をバンバン出すタイプではないので、祝ってもらえるのはうれしいんですけど…」。そして、29歳初戦となるシンガポール戦とのアジア2次予選に向けて思いの丈を語った。

 「一試合一試合勝つことで、自分の目標に向かって有言実行していきたい。1試合の重みは年々感じるようになっている。若い頃の成り上がり精神を捨てずに、1試合に懸ける思い、絶対に何があっても勝つんだという気持ちをもっと強く持っていきたい」

 口にした「成り上がり精神」こそが、今の本田をつくり上げた。象徴的なのは欧州遠征中の09年9月5日に行われたオランダ戦。当時23歳だった本田は、直接FKの場面でMF中村に「蹴らせてほしい」とキッカーを主張したが、最終的には退けられた。そのとき味わった悔しさを胸に刻み、代表では強い自己主張で自身の地位を築いてきた。今では国際Aマッチ72試合に出場している不動のエース。それでも、現状に満足することなく、「成り上がり」のままでさらに高みを目指していく決意だ。

 現在Aマッチ29得点。シンガポール戦では節目の30点目が懸かる。「もう29点取ったのかという印象。この間、大阪で1点目(09年5月、チリ戦)を取ったことを思い出す。時の流れの早さ、怖さを感じる」と振り返ったが、感慨にふけるつもりはない。シンガポールはFIFAランク154位の格下とはいえ、W杯ロシア大会へ向けた大事な初戦。「(2次予選は)全部勝たないといけない。ホームでは1点でも多く取るのがセオリー。求められるのは得点数。1点でも多く取っていきたい」。29歳の幕開けを自らのゴールで祝い、チームを勝利に導く。

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2015年6月14日のニュース