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松本 撃ち合い勝ち点「1」 マツ魂胸に…堂々のJ1第一歩

[ 2015年3月8日 05:30 ]

<名古屋・松本>キックオフ前、サポーターを背に円陣から駆け出す松本イレブン

J1第1節 松本3―3名古屋

(3月7日 豊田ス)
 J1デビュー戦で強豪を追い詰めた。名古屋と開幕戦を戦った松本は3―3で引き分け。2点のリードを守りきれず悔しい引き分けとなったが、チーム史上初めてJ1での勝ち点を手にし、反町監督は「我々のストロングな部分を90分間通じて出せた」と胸を張った。

 今年は新戦力を15人補強したが「J1でくすぶっている選手ではなく、J2で実績を積んだ選手を獲得した」と指揮官が明かしたようにJ1からの移籍は2人だけ。“J2軍団”にチームとして戦うための戦術を植え付けた。

 練習の効率を上げるため、またケガのリスクを低下させるため、時に午前と午後の2部練習を1部練習にし、自主トレも制限。「映像を見るのもトレーニング」と自ら選んだ映像を選手に見せ、豊富な運動量で素早く攻守を切り替える山雅流の戦いを叩き込んだ。そんな選手は経験不足を感じさせなかった。ベンチ入り18人中、J1経験のある選手は6人。先発の過半数を占めた6人が初めてJリーグ最高峰のピッチに立ったが、堂々と名古屋と渡り合った。

 待望の初ゴールは昨年の総得点65点中、28得点を挙げた得意のセットプレーから。前半32分の左CKに新加入のFWオビナが頭で合わせた。1―1の後半18分にはFW池元が「いいところにこぼれ球が来た」とプロ13年目のJ1初ゴール。31分にはMF喜山も決めた。全員がJ1初得点だ。指揮官は「(3得点とも)狙いのあるいい形。悪くはなかった」と訴えた。

 終盤は名古屋の高さやパワープレーに押し込まれ、残り15分を切ってから2失点。それでも後半45分にはGK村山がPKのピンチを何とか防ぎ、勝ち点1は死守した。反町監督は「失点はすぐ修正できるもの。ネガティブに捉えるものではない」と力を込めた。

 J2が発足した99年以降、JFLを経由してJ1に昇格したチームは横浜FCと徳島のみで、いずれも開幕黒星を喫し、1年でJ2に降格した。日本のトップ15入りし、残留を決めるため「この戦いをスタンダードにして、勝ち点3を目指して、1週間やっていきたい」と反町監督。14日のホーム開幕戦(対広島)で初勝利を勝ち取る。 

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