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U―21 ドタバタ韓国初日 14日の初戦大丈夫?

[ 2014年9月13日 05:30 ]

予定より大幅に遅れて韓国に到着した鈴木(右手前)ら男子サッカー代表

 19日に開幕する仁川アジア大会の先陣を切ってU―21日本代表が12日、韓国入りした。羽田空港発の日航機が約2時間40分遅れるトラブルのため、当初組まれていたスケジュールを大幅に変更。安山市内の練習場で初練習を行ったが、決められた時間内に終了しなければならないためクールダウンもできないドタバタの韓国初日となった。男子サッカーは開幕に先立って14日に初戦が行われ、日本はクウェートと対戦する。

 いきなり立ちはだかった“難関”に約1時間の練習を終えた選手、スタッフらは疲れ切った表情で選手村行きのバスに乗り込んだ。手倉森監督は「ドタバタでしたけど、イライラしても仕方がない」と前向きに話したが、とても“好スタート”とはいえなかった。

 ケチのつきはじめは出発便の2時間40分の遅延。この情報自体は前夜に入手していたため、羽田空港では選手らの表情にはまだ、余裕があった。だが、トラブルはこれだけにとどまらなかった。午後1時30分頃、ソウルの金浦空港に到着。そこから慌ててバスに乗り込み、選手村に移動した。IDを取得するなど入村手続きはどうにか済ませたが、予定していた昼食は取れずじまい。体が資本のはずの選手が腹をすかせたままバスに乗り込み練習場へ移動した。

 練習場は午後4時30分から同6時まで使用可能だったが、到着は4時50分頃。通常なら、ジャージー姿で練習場に入るが、アジア大会の公式スーツを身に着けたまま入り、ピッチ脇に備え付けられた簡易テントで着替えた。大会運営側と交渉の末、午後6時30分までグラウンド利用時間を延ばしたが、戦術確認を行う時間だけでタイムアップ。クールダウンをする時間はなく、シャワーも浴びることすらできずにバスに乗り込んだ。指揮官は「シャワーも浴びずに帰るなんて高校生以来」と、複雑な表情で宿舎へと出発した。

 初戦の相手であるクウェートは既に8日に韓国入りして調整。日本より2歳年上のU―23世代の選手を招集し、オーバーエージ枠も活用しているとの情報もある。手倉森監督は、「あす(13日)の練習では対クウェートのことをすり込んでいきたい」と切り替えた。海外試合にトラブルはつきものとはいえ、空腹と汗臭い体が散々な一日を物語っていた。

 ▽アジア大会男女サッカーの競技方式 男子は29カ国、女子は11カ国が参加し、男子は開幕前の14日、女子は16日から1次リーグが始まる。男子1次リーグは4カ国または3カ国の8組に分かれ、各組上位2チームの16カ国が決勝トーナメントに進出。4カ国と3カ国の3組に分かれる女子1次リーグは各組上位2チームと各組3位の成績上位2チームの8カ国が決勝トーナメントを戦う。男子は02年釜山大会より23歳以下にオーバーエージ3枠という五輪同様の制限が設けられた。女子に年齢制限はない。日本男子はU―21で臨んでいる。

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