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大久保 C大阪時代“兄貴”尹監督に誓う 逆転Vこそ恩返し

[ 2014年8月9日 05:30 ]

<川崎F練習>体から汗を飛ばしながら大久保がシュート練習する

 3位の川崎Fは9日、ホームに2位の浦和を迎え撃つ。体調不良から復帰したFW大久保嘉人(32)は先発が濃厚だ。この日、電撃解任が発表された首位・鳥栖の尹晶煥(ユンジョンファン)監督(41)はルーキーだったC大阪時代のチームメートでお世話になった存在。志半ばでクラブを去った兄貴分の指導力の高さを世に知らしめるためにも逆転Vを誓った。

  居ても立ってもいられなかった。鳥栖の尹晶煥監督の解任を知った大久保は即座に無料通話アプリLINEで「韓国に戻るんですか?」とメッセージを送信。だが既読にはならず「それどころじゃないんでしょうね」と心配した。ルーキー時代の01、02年にC大阪でチームメートで、プロとして戦う姿勢を学んだ兄貴分的存在。現在も連絡を取り合う仲で「ホンマにお世話になったからね」としみじみと語った。

 首位チームのシーズン途中での監督交代は前代未聞。大先輩が志半ばでチームを去ったことが、大久保に新たなモチベーションを生んでいた。韓国人指揮官の指導力の高さを知るだけに「これで鳥栖が失速してフロンターレが優勝したら“やっぱり尹さんじゃないとダメやったね”となるやろうね」と指摘。鳥栖を首位から引きずり降ろして逆転優勝することが何よりの恩返し。そのためにも2、3位対決となる浦和戦は絶対に落とせない戦いになる。

 疲労による体調不良で2日の柏戦後は練習を欠席していたが、7日から全体練習に合流。W杯後は体に力が入らずダッシュができない状態に陥っていたが、順調に回復している。試合前日の8日はセットプレーの確認が中心のフルメニューをこなし「試合をやってみないと分からないけど、大丈夫やと思う。体は軽い」と強調した。

 11日には新生日本代表を指揮するアギーレ監督が来日予定。大久保は「代表に呼んでほしいね」と語っており、所属クラブをリーグ制覇に導くことがアギーレジャパン入りにつながることも理解している。尹晶煥監督の無念を晴らすため、そして18年W杯ロシア大会への一歩をしるすために、まずは目下の敵・浦和を撃破する。

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