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宮間 ピンポイントで2発アシストも課題「最低限の結果」

[ 2014年5月9日 05:30 ]

<なでしこジャパン・ニュージーランド>前半、パスを出す宮間

親善試合 日本2―1ニュージーランド

(5月8日 キンチョウ・スタジアム)
 なでしこジャパンは8日、国際親善試合でニュージーランドと対戦し、2―1で競り勝った。主将の宮間あや(29)は、前半40分にFW高瀬愛実(23=INAC神戸)の先制ゴール、後半41分のFW菅沢優衣香(23=千葉)の決勝弾をアシスト。W杯予選を兼ねた女子アジア杯(14日開幕、ベトナム)の初戦で対戦するオーストラリアを想定した相手を破ったが、主力の一部を欠く試合では収穫だけでなく課題も見つかった。
【試合速報】

 FIFAランク20位(日本は3位)の格下との対戦。しかもホーム。勝ったとはいえ宮間主将に笑顔はなかった。「最低限の結果。理想というか、このメンバーでできることの20~30%しかできていない。W杯予選(アジア杯)に向けて、少しの時間も無駄にできない。積み上げていくしかない」と、まるで敗者かのように漏らした。

 全2得点をお膳立てしたのが宮間だった。それでも高瀬の先制点はロングボールで打開し、菅沢の決勝点はセットプレー。ボール保持で圧倒しながら相手を崩しきれなかった。「2点取れたのは良かったけど、連係部分はまだまだ」。佐々木監督も「後半は攻守でノッキングしていた(連係を欠いた)」とコンビネーション不足を嘆いた。

 言い訳をしようと思えばいくらでもできる。アジア杯が国際Aマッチデーに設定されなかったことから、リヨンDF熊谷やアーセナルFW大野ら海外組6人を招集できなかった。初招集4人を含め経験の浅い選手を選出せざるを得なかった。それでもこのメンバーでW杯予選を兼ねたアジア杯に臨まなければならない。その現実が主将の口調を厳しいものにした。

 W杯出場権獲得はもちろんのこと、アジア杯の初制覇にこだわる理由が宮間にはある。03年にA代表に初選出されて以来、過去4大会に出場したが、いずれも優勝を逃した。「厳しい戦いになることは分かっている。当時、一緒に戦った先輩の顔が浮かぶ。いつも3位か4位だった。思い入れのある大会。先輩のためにも優勝したい」。世界女王がアジアで敗れるのは屈辱でしかない。もう一度、引き締め直して、ベトナムへ乗り込む。

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2014年5月9日のニュース