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柴崎 長谷部代役名乗り!技ありアシスト&ダメ押し弾でアピール

[ 2014年3月30日 08:02 ]

<横浜・鹿島>後半42分、ダメ押しのゴールを決める柴崎(右)

J1第5節 鹿島3―1横浜

(3月29日 日産ス)
 鹿島は敵地で横浜を3―1で下して首位をキープした。後半35分にMF柴崎岳(21)がMF野沢拓也(32)の勝ち越し弾をアシストし、同42分には今季初得点となるダメ押し弾。W杯ブラジル大会の国内組最終選考となる4月上旬の日本代表候補合宿メンバー入りをアピールした。
【試合結果 J1順位表】

 意表を突く選択肢だった。1―1の後半35分。ゴール前中央約25メートルの位置でこぼれ球を拾った柴崎はフワッとボールを浮かせた。ゴール前の密集で動き出していたのは野沢ただ一人。「最初はロングシュートを打とうとしたけど判断を変えました」。そして、「ゴロは読まれると思ったし、浮き球なら(DFに)読まれても取られづらいと思った」。キラーパスで前方に壁をつくる横浜の守備陣を棒立ちにさせた。視野の広さ、とっさの判断力、キックの精度。柴崎のレベルの高いプレーが、逆転ゴールを生んだ。

 “柴崎劇場”はそれだけではない。トップ下にポジションを変えた42分には、左サイドのスペースに抜け出して左足でダメ押し弾。「頭で考えて走ったわけではなく、コースを肌で感じながら走れた」。感性もさえた。

 壮大な目標がある。昨年7月の東アジア杯では代表に選出されたが体調不良のため辞退した。その大会で活躍した柿谷や山口、大迫らはザックジャパンに定着。「惜しいことをしたなとは思うけど、もう消化できている」と淡々と振り返る一方で「今からメンバーに入る方が難しいので、逆に僕は燃えています」と不敵な笑みを浮かべる。

 4月にはW杯メンバーの国内組最終選考となる合宿がある。ザックジャパンは主将の長谷部が離脱中で、最高のパフォーマンスで本大会に臨めるかどうかは不透明。ボランチでは山口が台頭してきているが、12年に代表に招集されている柴崎に長谷部の代役として白羽の矢が立つ可能性はゼロではない。「代表は特別な場所。選ばれるためにはクラブで結果を出すことが絶対条件」。首位を走る若きチームのかじ取り役を担う21歳は、逆転ブラジルW杯を諦めていない。

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