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長谷部不在で“蛍が光る” 代表初ゴール意欲「そういうところも」

[ 2014年3月4日 05:30 ]

日本代表合宿で軽快な動きを見せたMF山口

 5日の親善試合ニュージーランド戦へ向けた日本代表合宿で軽快な動きを見せたMF山口蛍(23=C大阪)は主将のMF長谷部誠(30)がケガで不在という状況もあり、ボランチの軸として期待が高まっている。まだ国際Aマッチ無得点ながら、ゴールへの意欲も十分。発熱の影響で不参加となった同僚の柿谷曜一朗(24)の思いも背負い、20年東京五輪に向けて改修工事に入る国立での最後の国際Aマッチで猛アピールする。

 普段と変わらない姿から頼もしさが伝わってきた。W杯メンバー発表前最後の親善試合となるニュージーランド戦に向け、都内で始まった代表合宿。冒頭15分だけが公開された練習で、9人一組のボール回しで山口はダブルボランチの一角に入った。約1時間半のメニューが終わり取材エリアに現れると、いつもと同じように淡々と抱負を語った。

 「チャンスが与えられたら、やることを全うしたい。ヤットさん(遠藤)やハセさん(長谷部)が持ってるものを自分は持ってない。持ってるものを出すしかない」

 主将をつとめる長谷部が2月28日に右膝を手術。全治8~10週間でW杯出場へ不安があり、遠藤も左足首痛を抱えながら戦っている。これまで不動だった2人に代わり、成長を続ける23歳にはボランチの軸として期待が高まっている。

 持ち味とするのは圧倒的な運動量と速いプレス。ただ、これまで国際Aマッチ8試合出場で無得点ながら、ゴールへの意欲が高まっていることも確かだ。「今はバランスを見ながらやっているけど、徐々にそういうところ(得点)も出していけたら」。ユース時代に主戦場としていたのは攻撃的MF。代表初ゴールを挙げることができれば、ザックジャパンにとっても新たな武器となることは間違いない。

 前日には1日早く宿舎入り。同じく宿舎に入っていた同僚の柿谷は、発熱の影響で合宿不参加が決まった。帰阪する前には「頑張ってくれ」と声をかけられ、思いは強くなった。「セレッソを代表するのは自分しかいない。頑張りたい」。改装前最後となる国立での代表戦。定位置をつかみつつある新世代のボランチが、そのピッチで躍動する。

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2014年3月4日のニュース