×

柿谷同点ヘッドに芸術アシストも!W杯本番1トップはオレだ

[ 2013年11月21日 05:30 ]

<ベルギー・日本>前半37分、ヘディングでゴールを決める柿谷(左はミニョレ)

国際親善試合 日本3―2ベルギー

(11月19日 ブリュッセル)
 屈強DF陣の間を縫って、柿谷が頭を突き出した。

 0―1の前半37分、右サイドを突破した酒井宏のクロスに反応。ファーサイドに走り込み、左側頭部付近でネットを揺らした。ファンブイテン(バイエルンM)とアルデルウェイレルト(Aマドリード)のマークを外しての豪快な一撃。後半18分には絶妙のポストプレーで岡崎のゴールを演出し「(ゴールは)良いボールが来たので飛び込むだけだった。今年最後の試合に勝って終わりたかったので、うれしい」と振り返った。

 結果に飢えていた。代表初招集となった7月の東アジア杯で2試合3得点の活躍で優勝に貢献。一躍、1トップの主力となったが、8月14日のウルグアイ戦で欧州組と初競演してからは苦悩が続いた。持ち味である裏に抜ける動きだしのタイミングが周囲と合わず、6戦連続無得点。今合宿中は食事の際に本田、香川、長谷部らパスの出し手側と意識的に同じテーブルを囲むなどピッチ外でも積極的に自分の特徴や考えを伝え、7試合ぶりの一撃につなげた。

 W杯への思いは強い。プロ2年目の07年から指導を受けたC大阪のクルピ監督が、今季限りで退任することが決定。09年途中にJ2徳島行きを告げられるなど、厳しく接してきてくれたからこそ今の柿谷がある。指揮官から「来年のW杯ブラジル大会の時にブラジルで会おう」と熱望される中、16日のオランダ戦では定位置を争う大迫が1得点1アシストの活躍。危機感たっぷりでピッチに立ち、同じ1得点1アシストを記録してみせた。

 待望のゴールにも満足はしていない。「ずっと結果を残していなかった事実は変わらない。試合数を考えると満足できる数字ではない。東アジア杯で初めて代表に呼ばれたり、(10月の)欧州での試合で結果が出なかったり、全部が自分のためになると思う」と激動の一年を振り返った。日本代表の次なる戦いは来年3月の親善試合(相手未定)。柿谷、大迫のフレッシュな2人による1トップ争いは両者一歩も譲らないままW杯イヤーに突入する。

続きを表示

この記事のフォト

2013年11月21日のニュース