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ザック監督は不満「ゴールをプレゼントする試合続いている」

[ 2013年11月21日 05:30 ]

<ベルギー・日本>前半15分、ルカク(右)に交わされる川島

国際親善試合 日本3―2ベルギー

(11月19日 ブリュッセル)
 試合終了の笛が響くと、ザッケローニ監督は敵将ウィルモッツ監督に歩み寄り握手を交わした。16日のオランダ戦から先発6人を入れ替え2試合連続で格上相手に内容の濃い試合を展開。背筋を伸ばして視線を上げる姿は余裕すら感じさせたが公式会見では意外にも厳しい言葉を並べた。

 「ゴールをプレゼントする試合が続いている。ビハインドの状態で試合が始まるのは難しい。試合へのアプローチに問題がある。まだチャンスはあったし、決めるところを決めきれなければという思いも引き続きある」

 問題視したのは前半15分の1失点目の場面。最終ラインの裏に出たボールに対し川島が中途半端な飛び出しでかわされ、GK不在のゴール前にクロスを送られた。酒井高がクリア可能なボールだったが、背後から迫る相手に気付かず前に入り込まれて失点。オランダ戦でも内田の中途半端なバックパスから前半12分にゴールを許しており、2試合連続で序盤に失点に直結するミスが出た。

 川島は「自分のタイミングで出たつもりだったが、それ以上に相手が速かった」と反省。酒井高も「対面の選手の位置確認を怠った。全然、気付かなかった」と唇をかんだ。日本は過去4度のW杯で先制を許した試合は1分け5敗で、立ち上がりの失点は致命傷になりかねない。今年のザックジャパンはアジア勢以外のW杯ブラジル大会出場国と6試合を行い計14失点。1試合平均2・33失点と守備の整備が進んでいない現状もある。

 チームは年内の全日程を終了。指揮官は6月のコンフェデ杯3戦全敗など好不調の波が激しかった一年を振り返り「コンフェデ杯後から先発、控えの垣根なく底上げしようと考えていたのは予定通り。まだW杯に行くグループは決まっていない。海外組、国内組を問わず他のメンバーにもチャンスはある」と語った。実り多い遠征となったが満足することはない。7カ月後に迫ったW杯開幕まで妥協を許さずチームづくりを進める。

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