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G大阪 痛恨のドロー…残り2枠、崖っ縁のJ1残留争い

[ 2012年11月25日 06:00 ]

<G大阪・東京>後半17分、こぼれ球を押し込み、勝ち越しゴールを決める家長

J1第33節 G大阪2-2FC東京

(11月24日 万博)
 J1第33節が各地であり、ホーム万博でFC東京と対戦した16位・G大阪はFW家長昭博(26)の2得点でリードしながら追いつかれ、2―2のドローに終わった。勝ち点38で自力残留の可能性がない一方で、広島に1―4で大敗したC大阪(勝ち点41)との差は3に。柏に敗れた神戸も勝ち点39のままで、関西勢に新潟を含めた4クラブで残留2枠を争うことになった。

 常勝ガンバがついに崖っぷちに足をかけた。家長の2ゴールで1点をリードした後半39分、右サイドを破られてクロスを上げられると最後は渡辺に痛恨の同点ゴールを許す。力尽きた選手たちはドローの笛を聞いた瞬間にピッチに倒れ込んだ。

 試合後に行われたホーム最終戦セレモニーでも誰も顔を上げることができない。スタンドがざわつく中であいさつに立った松波監督は「残り1試合、全力を込めて戦いたいと思います」と、こみあげる思いを抑えながらサポーターに誓った。

 予兆はあった。残留争いの重圧なのか、それともFC東京の戦術変更の影響なのか、ガンバらしいパス回しは影を潜め逆にミスを連発。「疲れもあったし、息も上がったし、ミスも多かったし、両足つったし…。この大事な試合で低調なプレーをしてしまった。何でだろう」とうなだれた今野も、相手の攻勢にさらされた。GK藤ケ谷の好セーブがなければ大量失点の可能性もあった。

 C大阪が広島に敗れた瞬間に今節でのJ2降格は消えた。しかし依然として自力残留のない状況に変わりはない。「切り替えるのは難しいけど、何とか切り替えて勝ち点3を取る。あとは神様に頼むしかない」と日本代表DFは必死で前を向くと、遠藤は「プレッシャーに勝たなければゲームに勝てない」と厳しい表情を見せた。

 司令塔が断言したように、問われているのは重圧下でも動じない精神力だ。他クラブの救いの手なしでは危機からの脱出は不可能だが、その前にアウェー磐田戦(12月1日)で勝ち点を奪わなければ自ら奈落に落ちていくだけ。歴史に残るであろう最終戦にガンバのプライドが懸かっている。

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