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長友ダメ押しアシスト!無敗のユーベ止めた!

[ 2012年11月5日 06:00 ]

ユベントスを下したインテル・ミラノの長友佑都ら

セリエA インテル・ミラノ3-1ユベントス

(11月3日)
 インテル・ミラノの日本代表DF長友佑都(26)が“無敵艦隊”を撃沈した。3日のアウェー・ユベントス戦に左MFでフル出場。無尽蔵のスタミナで左サイドを制圧し、2―1の後半44分に約70メートルを激走して右足の絶妙なスルーパスでFWパラシオのダメ押し点をアシスト。3―1の勝利の立役者となり、昨季から続いていたユベントスの不敗記録を49でストップさせた。

 試合終了のホイッスルが鳴ると、インテルのベンチはまるで優勝したかのような歓喜に包まれた。昨季こけら落としとなったユベントス・スタジアムで初めて王者に土をつけ、不敗記録も49でストップさせた。原動力となった長友は親友のカッサーノらとお辞儀パフォーマンスを連発しサポーターとともに喜びを爆発。「49戦負けていない最強のユーベ(ユベントスの愛称)に対して素晴らしいゲームができた」と誇らしげに振り返った。

 まさに長友劇場だった。開始18秒でビダルにマークを外されて先制ゴールを許す苦しい展開も、積極的な攻撃参加で嫌なムードを払しょくした。前半12分にカッサーノのパスを受け、ドリブルでDFをかわし右足を強振。シュートは相手GKブッフォンにはじかれたが、こぼれ球をペナルティーエリア外で拾い相手のファウルを誘発。そこで得たFKがPK獲得につながり同点弾が生まれた。

 最大の見せ場は2―1の後半44分。自陣からの速攻で左サイドを約70メートル激走。ペナルティーエリア手前で味方のパスを受け、そのままドリブルでエリア内に突進。左足のシュートは一度ははじかれたが、こぼれ球を拾い、日頃から体幹トレーニングで鍛えたボディーバランスで、イタリア代表DFキエッリーニのチャージをはね返すと、最後はエリア外にボールを持ち出し、DFラインの裏に走り込んだパラシオに右足で絶妙なスルーパスを送った。

 「日頃の体幹トレーニングが効いた。相手が激しく来ても倒れることなく耐えて、それがアシストにつながった。日頃のトレーニングはやっぱり実を結ぶんだなあと感じた」。明大時代に腰痛を発症させて以来、地道に励んで今もなお続ける体幹トレーニング。絶え間ない努力がまさに凝縮された瞬間だった。

 インテルは7連勝。首位ユベントスとの勝ち点差を1に詰めた。それでも長友は「この勝利はうれしいけど一喜一憂することなく、足元を見つめて謙虚な気持ちで努力していきたい」と言う。目標の「世界一のサイドバック」へ、その勢いは止まりそうもない。

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2012年11月5日のニュース