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札幌 10代5人先発も!今季未勝利のチームを救う

[ 2012年4月3日 15:36 ]

 J1札幌が4日のナビスコ杯・横浜戦(ニッパ球)で10代選手5人を先発させる可能性が浮上した。2日の札幌・宮の沢での紅白戦には18歳ルーキーのDF奈良竜樹、MF前貴之、FW榊翔太に、19歳DF櫛引一紀とFW三上陽輔も主力組に。今季は公式戦5試合で依然未勝利ながらティーンエージャーが泥沼脱出のきっかけをつくる。

 フレッシュな顔ぶれが並んだ。0―1で屈した先月31日の清水戦(アウスタ)のメンバーから、奈良だけを残しての総入れ替え。紅白戦では入念に連係を確認した。公式戦初先発となる榊は「先発で出してもらえるのはチャンス。自分が点を取って勝って、チームに勢いをつけたい」と意気込んだ。

 決してバクチではない。力と実績があるからこそ主力組に食い込んだ。奈良はリーグ戦ですでに4試合連続で先発。櫛引、三上は昨季J2で結果を残している。前は先月20日のナビスコ杯・新潟戦に先発フル出場し、榊も同24日の浦和戦でJ1デビュー。実際に先発11人全員を入れ替えた新潟戦では、奈良以外の4人と18歳MF荒野が出場(10代の先発は4人)。0―1で惜敗したが、内容は互角以上だった。若手育成に定評のある石崎監督も同戦後に「高卒1年目でプロで堂々とやっているのは凄いよね」と驚くほどだった。

 ナビスコ杯は若手の登竜門だ。96年から23歳以下で最も活躍した選手を表彰する「ニューヒーロー賞」が創設された。10代で受賞した選手は98年の高原直泰(現浦和)や07年の安田理大(現フィテッセ)、08年の金崎夢生(現名古屋)ら、後に日本代表にまで上り詰めた大物ばかり。清水戦から中3日となる奈良は「みんなチャンスだと思っている。自分も(先発する他の4人に)負けないようにやりたい」と意気込んだ。

 横浜には中村、中沢、大黒といったスター選手がそろっている。櫛引は「テレビで見ていた選手とやるのは楽しみです」と笑った。金の卵たちが殻を破った時、明るい未来が見えてくる。

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2012年4月3日のニュース