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「今年は前で勝負できる」仙台MF関口 新戦術でゴール量産手応え

[ 2012年3月10日 13:50 ]

仙台の攻守の中心、MF関口訓充

J1注目の男 仙台MF関口訓充

 東日本大震災を乗り越え、昨季はクラブ史上最高の4位と躍進した仙台。今季の目標、初タイトルを達成するためには、日本代表復帰を目指すMF関口訓充(26)の活躍が不可欠だ。04年に同期入団した北朝鮮代表MF梁勇基とともにチームの生え抜きで、攻守の中心。鋭いドリブル突破でチャンスをつくるだけでなく豊富な運動量と献身的なプレーでピンチの芽も摘む。

 今季のテーマは「昨年まで以上にゴールの意識を高める」。昨季はプロ8年目で初めて無得点に終わった。リーグ最少25失点に大きく貢献したものの「守備に体力を使う部分があった。守りから長い距離を走って、攻撃の最後の精度が落ちていた」と振り返る。関口の得点アップへのカギとなるのがチームの新戦術。昨季までは主に引いて守ってカウンターを狙う“堅守速攻”だったが、今季は「前からボールを奪いにいく」(手倉森監督)という前線からのプレスも併用。これが機能すれば、守備から攻撃への切り替えでの体力消耗が少なくなる。関口は「今年は前の部分で勝負できる。ゴールを取りにいきたい」と手応えをつかみつつある。

 3月11日で震災から1年。手倉森監督が掲げた「被災地の希望の光になる」という目標の下、チームは一丸となって戦ってきた。関口も自ら進んで避難所を訪問するなど積極的に支援活動に参加。被災地同士の対戦となる10日の鹿島戦(ユアスタ)に向け「あっという間の1年だった。まだまだ復興に向けてスタートすら切れてない部分もある。見に来られない人のためにも勝ちたい」。開幕戦で通算15冠の鹿島を撃破し、今年もみちのくへ希望の白星を届ける。

 ◇関口 訓充(せきぐち・くにみつ)1985年(昭60)12月26日、東京都生まれの26歳。帝京高から04年に仙台に入団し、同年7月の福岡戦でデビュー。J1通算56試合2得点。J2通算190試合17得点。10年10月にA代表に初招集されてアルゼンチン戦で初出場。国際Aマッチ3試合無得点。1メートル70、64キロ。利き足は右。血液型O。

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2012年3月10日のニュース