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北嶋決める初優勝弾!!首位の柏“昇格即V”快挙へ

[ 2011年12月3日 06:00 ]

サッカーバレーでヘディングする北嶋

J1第34節 柏―浦和

(12月3日 埼玉)
 首位の柏は3日の最終節、アウェー・浦和戦で勝てば初優勝が決まる。チームの精神的支柱のFW北嶋秀朗(33)はスーパーサブとして途中出場が濃厚。00年の最終節は鹿島相手にスコアレスドローに終わり、優勝を逃しているだけに雪辱に燃えている。その後、2度のJ2降格がありながら応援し続けてきたサポーターに対し、恩返しの“優勝弾”を狙う。

 決戦が翌日に迫っても硬さはなかった。サッカーバレーでは笑顔と歓声が飛び交った。だが、約45分間の練習を終えると、北嶋は一転、静かに語った。「苦しいときも応援してくれたサポーターを何より喜ばせたい。サポーターを胴上げするつもりでやりたい。優勝することが恩返し」。1つ1つの言葉をかみしめながら、優勝への意気込みを口にした。

 00年11月26日、リーグ最終戦の鹿島戦。勝てば第2ステージ優勝だったが、0―0で引き分けた。その後は優勝争いとはかけ離れた成績が続き、05、09年にはJ2降格を味わった。「11年前(のV逸)は個人としては僕しか知らない。(悔しい)思いはやっぱりある。レイソルとして雪辱を果たすとき」と語気を強めた。当時22歳の若武者は現在33歳。11年ぶりに巡ってきた雪辱のチャンスは絶対に手中に収める覚悟だ。

 チームは今季、し烈なポジション争いで上位戦線を戦い抜いてきた。FW田中やFW工藤が好調を維持しており、北嶋は今回、ベンチスタートとなる可能性が高い。だが、今季9得点のうち、途中出場5試合で4得点を挙げている。それはまさに、初優勝にかける執念にほかならない。「何か決まるときにゴールを決める選手でありたい」と優勝を決める“Vゴール”への意欲を示した。

 指揮官も自信を持って浦和戦に臨む。「シーズンを通してやることはできている。タイトルを獲ると確信している」とネルシーニョ監督。ゴールを決めれば11年ぶりの2桁得点となる北嶋は「最後にどうなっても、この1試合に最後まで魂を込めて戦う」と言い切った。柏の象徴“キタジ”が、クラブの歴史が変わる瞬間をピッチ上でサポーターと分かち合う。

 ≪地元も興奮≫柏サポーターが集まることで有名な、柏駅近くの飲食店「HUB柏西口店」は、通常土曜日は午後4時の開店時間を、午後1時30分に前倒しする。これまでも貸し切りの予約が入った日以外は、柏の試合を店内の大型ビジョンで流してきたが、浦和戦のもようも完全中継する。客席は110あるが「予約で満席ですが、当日来られる方は立ち見なら可能です」と店関係者もうれしい悲鳴を上げている。

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2011年12月3日のニュース