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李、エース弾!!超格下ベトナム戦“貴重”な1点

[ 2011年10月8日 06:00 ]

<日本・ベトナム>前半24分、先制弾を決めた李はスタンドに向かって弓矢ポーズ

キリンチャレンジ 日1―0ベトナム

(10月7日 ホームズ)
 格下相手に攻めあぐねていた悪い流れを、FW李が断ち切った。0―0の前半24分、右サイドを突破した藤本のグラウンダーのクロスに反応。ゴール前で走る角度を変えてマークを外すと、利き足ではない右足で右隅に流し込んだ。「僕にとってゴールを決めることは大きな意味を持つ。ホッとしています」。今季Jリーグで13得点を挙げているが右足でのゴールはない。昨年12月4日名古屋戦以来の右足弾が、値千金の決勝点となった。

 国際Aマッチでのゴールは、1月29日のアジア杯決勝オーストラリア戦以来6試合ぶり2点目。5試合連続で先発に名を連ねるエースに成長したが、定位置が確約されたわけではない。後半20分にはハーフナーと途中交代を命じられそうになったが、槙野の負傷で見送られた。李は「あれで出場時間が延びたので2点は取りたかった。毎試合背水の気持ち」と胸中を吐露。3―4―3布陣でのチーム初得点で適応能力の高さも示したが、満足はしていない。

 1点の重みを誰よりも知っている。アジア杯決勝の芸術ボレー弾以降、自身を取り巻く環境は一変。今夏の移籍市場でドイツ1部ヘルタから獲得に興味を示されるなど夢の欧州移籍も現実味を帯び「あのゴールで人生が変わった」と言う。一方で、08年北京五輪では不発に終わり、帰国後には心ないヤジも浴びた。天国と地獄を味わい、結果への執着心は強まった。

 中3日の11日にはW杯アジア3次予選タジキスタン戦を迎える。李は「前線でのキープ力、裏に抜ける質を上げたい。このゴールを機に良い波に乗っていければ」と力を込めた。狙うは2戦連続ゴールのみ。チーム状態が決して良くない中、エースにゴールが生まれたことは“本番”に向けて光明となった。

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2011年10月8日のニュース