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ザックジャパン、対戦相手変更…シリアからタジキスタンに

[ 2011年8月20日 06:00 ]

7月23日、W杯予選でシリアの選手(手前)と競るタジキスタンの選手(AP)

 日本の対戦相手が急変した!!FIFAは19日、14年W杯ブラジル大会のアジア3次予選で日本と同じC組に入っていたシリアの失格処分が決まったと発表した。タジキスタンを破った2次予選で出場資格がない選手を出場させたため。C組にはFIFAランク104位のシリアより格下の同142位のタジキスタンが繰り上げ出場となり、最終予選進出を目指す日本にとっては追い風となりそうだ。

 ザックジャパンに神風が吹いた。9月にスタートするW杯アジア3次予選で北朝鮮、ウズベキスタンとともにC組に入ったFIFAランク104位のシリアが、規約違反によりW杯予選出場資格を剥奪されることが決定。代わりに格下で、W杯アジア2次予選でシリアに大敗したFIFAランク142位のタジキスタンがC組に入ることになった。

 シリアは7月23日と28日にW杯アジア2次予選でタジキスタンと対戦。シリアのホームで行われた第1戦は2―1、タジキスタンのホームで行われた第2戦は4―0と、ともにシリアが勝利し、2戦合計6―1で3次予選に駒を進めた。その後の抽選で3次予選を北朝鮮、ウズベキスタンとともにC組に入り日本と戦う予定だった。

 だが、その2次予選2試合に出場したシリアのFWムラドは、03~05年にスウェーデンの五輪代表でプレー。シリアサッカー協会はスウェーデン協会の了承を得たと正当性を主張したものの、FIFAがこれが規約違反だと判断。W杯予選参加資格の剥奪を決めた。

 日本はシリアと10月11日にホームで、11月11日アウェーで対戦する予定だったが、いずれもタジキスタンとの対戦となる。アウェーのシリア戦はもともと、シリアの国内情勢不安により第三国での開催が濃厚とされていたが、ザックジャパンにとっては不安要素が排除されたことになる。しかも、日本からは中東のシリアより中央アジアのタジキスタンの方が近く、シリアとのアウェー戦の4日後には北朝鮮と敵地で対戦する予定だったことから、移動距離も大幅に短縮されることになる。時差もシリアの7時間に対しタジキスタンは4時間と体調も整えやすい。

 過去に対戦のないタジキスタンは不気味な存在だが、シリアより弱いことには間違いはなく、就任以来11戦無敗と快進撃を続けるザックジャパンにとっては、願ってもない追い風となりそうだ。

 ◇タジキスタン 中央アジアに位置し中国、キルギス、アフガニスタン、ウズベキスタンと国境を接する。面積は約14万3100平方キロメートルで日本の約40%。人口は710万人(10年)。首都ドゥシャンベ。旧ソ連の構成国で92年に独立した。サッカー男子代表はアジア杯予選に96年UAE大会から、W杯予選には98年フランス大会から出場しているが、ともに本大会出場はなし。FIFAランク142位。

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2011年8月20日のニュース