【京成杯】ウーノ重賞初V!3連勝で春のクラシックに名乗り

[ 2018年1月15日 05:30 ]

<京成杯>レースを制したジェネラーレウーノ(左端)
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 一番将軍が春のクラシックへ名乗りを上げた。「第58回京成杯」が14日、中山競馬場で行われ、1番人気の田辺騎乗ジェネラーレウーノが力強く抜け出して快勝。3連勝で重賞初制覇を飾った。鞍上の田辺は土日で5勝の固め打ち。

 冬将軍が居座る下総台地から吹き下ろす木枯らしに青鹿毛の尾が揺れている。「まだ本気の走りを見せてない。どこまで伸びていくのか」。優勝インタビューのマイクを向けられた田辺は、そのジェネラーレウーノの青鹿毛を見つめながら口火を切った。傍らでは矢野師が松葉づえをつきながら満足顔を浮かべている。「今週木曜の調教中に右足首を骨折したのが厄払いになった。周囲には“松葉づえで表彰台に上がるぞ”って言ってたんだ」。その予告通り重賞の表彰式に臨んだ同師は「気を抜く馬だけにチークを着けたのが大正解。走る気満々。効果は絶大だった」と続けた。

 青鹿毛の両頬に張り付いているのは矯正用馬具チークピーシーズ。左右の視界を遮り、集中力を高めるこの頬当てが闘争心に火を付けた。逃げるコスモイグナーツの2番手で折り合うと、直線半ばで余力たっぷりに先頭へ。ゴール前で外から迫るコズミックフォースに半馬身差をつけての重賞初Vゴールだ。「1頭になると、物見をしてフワフワしてしまう。だから、抜け出すタイミングもぎりぎりまで我慢。遊ばせないことだけを考えた」。田辺は昨年(コマノインパルス)に続く連覇を振り返った。

 栴檀(せんだん)は双葉より芳しという。イタリア語で一番将軍(ジェネラーレウーノ)と名付けられた青鹿毛も2歳夏のデビュー前から評判になっていた。「心臓はメッチャ強いし、スタミナもスピードも凄かった」と同師は言う。調教でも鶴首で走る気を示したが、競馬場に行くと集中力を欠いた。「(連勝した)未勝利戦、葉牡丹賞も遊んじゃって、レースが分かってないみたい。でも、チークを着けて物見することがなくなった」。重賞初挑戦に合わせて初着用したチークピーシーズが特効薬となった。

 今後は放牧を挟んで皐月賞(4月15日、中山)へ直行する予定。「スタミナが豊富だから距離が延びればさらにいい。2400メートルの適性は高い」と同師はダービーも射程に入れる。冬将軍が居座る下総台地で、一番将軍が春のクラシックへ一番やりを挙げた。

 ◆ジェネラーレウーノ 父スクリーンヒーロー 母シャンハイロック(母の父ロックオブジブラルタル)牡3歳 美浦・矢野厩舎所属 馬主・Gリビエール・レーシング 生産者・北海道日高町の新生ファーム 戦績4戦3勝 総獲得賞金5553万5000円。

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