【有馬記念】ひと叩きして前進しているルージュ

[ 2017年12月21日 05:30 ]

<有馬記念>3頭併せで追い切るルージュバック(右)
Photo By スポニチ

 【G1ドキュメント=20日】ルージュバックの追い切り会見に臨んだ大竹師が険しい顔で口火を切った。「G1のインタビューのたびに何とかタイトルをと言ってきたが、獲れないままここまで来てしまった」。通算10回目のG1挑戦。最初のG1桜花賞で単勝1・6倍の断然人気を裏切ったのが2年半前。それ以降もG1の女神に見放されたように黒星を並べた。「何とかいい状態で来ているので、それが競馬に反映されれば、結果もついてくると思う。追い切りも総合的にいい動きだった」。持って回ったような言い回しだが、その切れのある身のこなしはスタンドから双眼鏡を向ける長老記者・梅崎も驚かせた。

 Wコースで併せ馬。ボルドネス(5歳障害未勝利)の10馬身後方から徐々に差を詰める。直線でインを突くと、馬なりのまま3馬身突き放した。「テンのスピード、道中の我慢、ラストの反応…いろいろテーマがあったが、イメージ通りの走りをしてくれた。エリザベス女王杯のダメージどころか、ひと叩きでさらにパワーアップしている」と大竹師。前走・エリザベス女王杯(9着)の敗因もはっきりしている。「前に行く作戦だったが、ゲートの後ろ扉を2、3回蹴って後方からのレース。スローペースではさすがにきつかった。先週まで駐立(ゲート練習)を複数回やって、問題なかった」と続けた。

 来年6歳春の繁殖入りが既定路線のクラブ法人所有牝馬。今有馬がラストG1になるかもしれない。「(優勝した)オールカマーの中山外回りと違って、内回りはトリッキー。枠順に左右されやすいレースで、皆さん内枠と考えるでしょう。私も一緒です」。枠順は21日に決定。10回目のG1に女神は果たしてほほ笑むか。

続きを表示

2017年12月21日のニュース