【菊花賞】サトノ軍団 アーサー&クロニクルで馬主初の連覇だ

[ 2017年10月18日 05:30 ]

ひと叩きして上昇ムードのサトノクロニクル(左)と1週前追いでは鋭い反応を見せたサトノアーサー
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 昨年の菊花賞をサトノダイヤモンドで制し悲願のG1初制覇を飾った里見治氏。今週、サトノアーサーとサトノクロニクルを送り出す菊花賞で連覇達成なら、馬主初の快挙となる。“サトノ軍団”は今年に入ってからは安田記念(サトノアラジン)→宝塚記念(サトノクラウン)と、国内G1出走機会2連勝中だ。今のオーナーの勢いなら十分に成し遂げそうな雰囲気がある。

 G1挑戦延べ36頭目での悲願は昨年菊花賞のサトノダイヤモンドで達成された。「デビュー前から、この馬でG1をと考えていた。ゴール前は舞い上がってしまったね。勝てて本当に良かった」。里見治オーナーは13年セレクトセールの下見から“ひと目ぼれ”。2億4150万(税込み)の高値で落札するも、皐月賞3着→ダービー2着と歯がゆい結果。愛馬の力を信じて、ようやくつかんだビッグタイトルだった。

 あれから1年。今年は同じ池江師とのタッグでサトノアーサー、サトノクロニクルの2頭を送り出す。アーサーを担当する田重田助手は、同オーナーのサトノノブレスも担当。13年の神戸新聞杯3着から本番の菊花賞で2着と好走している。アーサーも同じ前哨戦3着からの大舞台だ。1週前追いは川田を背にCWコースで6F81秒9。直線半ばで気合を入れられると、ラスト1F11秒6と鋭い反応で駆け抜けた。同助手は「稽古の動きとか、体の使い方を見ても上積みはありそう。前走は折り合いがついていたし雰囲気は良かった。能力は高い馬なので、距離も折り合い次第でこなしてくれると思う」と手応えをにじませる。

 一方のクロニクルを担当する森沢助手は、11年の牡馬3冠馬オルフェーヴルを担当。激しい気性で知られた“金色の怪物”を献身的にサポートし、凱旋門賞2年連続2着、G1・6勝という輝かしい戦歴を陰で支えた。クロニクルはセントライト記念(3着)をひと叩きして上昇ムード。CWコースの1週前追いでは上がり重点にラスト1F11秒7と抜群の動きで、僚馬のアルアインに首差先着した。同助手は「休み明けを使って動きは良くなっている。3000メートルはやってみないと分からないけど、乗っている感じでは問題ない。体の割にストライドが大きくて跳びが奇麗な馬なので、広い外回りコースは合っていると思う」と、こちらも好感触だ。

 厩舎の偉大な先輩を追うように成長し続ける両馬。勝負事は勢いが大事。今年も「緑、黄菱(びし)山形、袖黄縦縞(じま)」おなじみの勝負服に注目だ。

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2017年10月18日のニュース