【チャンピオンズC】前崩れならカフジテイク 直線長い中京で一考

[ 2016年11月30日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=29日】火曜朝一番の調教を確かめた寺下がスタンドの外に出ると、G1ゼッケン「4」を着けたカフジテイクが目の前を通り過ぎていった。毛ヅヤがさえ、黒光りする馬体が体調の良さを猛アピール。引き寄せられるように、その姿を追った。

 湯窪厩舎まで追跡すると大仲(スタッフ控室)にいた湯窪助手に感触を聞いた。「前走時から急に状態がアップした。調子が良すぎて掛かるぐらいなんだ」と好調ぶりに目を細める。

 前走の武蔵野Sは早めに先頭に立ったタガノトネールが押し切る中、最後方から大外強襲して3着浮上。上がり3Fは最速34秒2と、芝並みの強烈な切れ味を発揮した。同助手も「千四の距離よりも、いいパフォーマンスをしてくれるとは思っていたけど。もっと上やったね」と驚きを隠せない。

 武蔵野Sと同じ舞台のフェブラリーSでノンコノユメ(2着)がマークした上がりが34秒7。砂界屈指の切れ者をも上回る末脚は侮れない。ポイントは3歳時の伏竜S(12着)以来となる千八の距離だが「中山の時は、コーナリングで置いていかれた。距離うんぬんよりも、コーナーをこなせるかどうか。津村ジョッキーがうまく乗りこなしてくれれば」と鞍上に期待を寄せた。

 昨年のチャンピオンズCは上がり3F3位以内の馬が2~4着。先行勢がそろった今年も“前崩れ”になれば、カフジテイクの末脚がサク裂するかも。「東京が一番合うけど、直線の長い中京もいいと思う。千八でも前走の脚を使えなくはないから」と締めくくった。人気はなさそうだが、一発を狙える武器は魅力的だ。

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2016年11月30日のニュース