【きさらぎ賞】ダイヤモンド無傷3連勝!直線持ったまま3馬身半差

[ 2016年2月8日 05:30 ]

無傷3連勝のサトノダイヤモンド

 他馬に付け入る隙を与えなかった。「第56回きさらぎ賞」は7日に京都競馬場で行われ、単勝1・2倍の断然1番人気に推されたサトノダイヤモンドの独り舞台。中団から鮮やかに差し切り、デビュー3連勝で重賞初制覇を飾った。

【レース結果】

 ひと言で表現するなら「桁違い」。そう思えるほどサトノダイヤモンドの強さが際立っていた。ハナを切ったオンザロックスが前半1000メートルで59秒8を刻み少頭数にしては締まった流れ。道中5番手で折り合いに苦労するシーンは一切なし。直線入り口で外に進路を取ってスペースを確保すると、あとはもう手応え通りに加速するだけ。ラスト1Fで先行馬を捉え、左ステッキが入っても軸がブレることなく一直線に伸びてきた。余力たっぷりに突き抜けてデビュー3連勝。2着に3馬身半差と圧巻のパフォーマンスで初タイトルをモノにした。

 ルメールは「道中はリラックスして、いい感じ。4コーナーの反応が良かったし、直線で1回だけステッキを入れたけど、それもいらないくらい。凄い脚を使ってくれた。ノーファイト、まだフルパワーで走っていない。凄い馬」と褒めちぎった。母がアルゼンチンGIを3勝したマルペンサ、父ディープインパクトという良血で13年当歳セレクトセールで2億4150万円(税込み)もの値が付いた逸材。新馬、平場500万と道悪の芝2000メートルで勝ち上がり、ここは1F短縮。そして良馬場でどれだけの脚を使えるかをテーマに臨んだが、終わってみれば危なげのないレースぶりで上がり3Fはメンバー最速の34秒2をマークした。

 池江師は「懸念材料は全てクリアしてくれた。馬なりだと初めてステッキを入れた時に、どう反応するか分からない。今後のためにステッキを入れる競馬をしたけど、この時期に真っすぐ走れるのは珍しい。競馬が上手で優等生。メジロマックイーンのようなタイプです」と冷静に勝利を振り返った。元調教師の父・泰郎氏(スポニチ本紙評論家)が育てた名ステイヤーを引き合いに出し将来性を評価した。

 今後は栗東近郊のノーザンファームしがらきへの放牧を挟み、もう1戦するか、皐月賞(4月17日、中山)直行かの両にらみ。「ダービー(5月29日、東京)にピークの状態で出せるように」と頂上決戦を見据える。ここは通過点。ダイヤモンドは一戦ごとに輝きを増しながらクラシック・ロードを突き進んでいく。

 ◆サトノダイヤモンド 父ディープインパクト 母マルペンサ(母の父オルペン)牡3歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・里見治氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績3戦3勝 総獲得賞金5252万9000円。

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