【函館記念】サトノギャラント“静々堂々”好調すぎてやることなし!

[ 2013年7月12日 06:00 ]

北村宏を背に追い切られたサトノギャラント

 夏の函館を彩る名物重賞「第49回函館記念」の木曜追いが11日、函館競馬場で行われた。巴賞2着のサトノギャラントが主戦・北村宏司(32)を背に絶好の動きを見せた。中1週でも、出来は万全。自慢の切れを武器に、悲願の重賞初制覇に前進だ。

【函館記念】

 中1週のサトノギャラントは静に徹した。順調だからこそ、アクションを起こす必要もなかった。午前5時半の開門と同時に、一番乗りでWコースへ。手綱を抑えたまま、外ラチ沿いを力強く疾走した。5F67秒7~1F12秒9。時計は地味でも、躍動感あふれる脚さばきと黒光りした馬体が好調の証。間隔は詰まっていても、上積みはある。

 週初め、福島から函館入りした鞍上・北村宏の表情は穏やか。「中1週?フットワークも良かったし、いい走り。函館に来た火曜からずっと乗っているけど、いい感じできてますね」

 1番人気の巴賞(2着)は悔しい惜敗だった。後方から外を追い上げる厳しい競馬。それでも勝ったエアソミュールとは0秒3差。「もともとスタートが速い方ではなく、他馬に前に入られ、思った以上に後ろの位置に。勝った馬と離れた位置から、それでも長くいい脚を使ってくれている」と鞍上は愛馬を称える。

 スタートに難を残す分、今回は歓迎材料もある。函館2000メートルのスタート地点は、前走の1800メートルから200メートル後方の4コーナー奥のポケット。最初の1コーナーまでは、400メートル超の長い直線がある。仮に出遅れてもカバーはできる。「1コーナーまでの入りが長くなるのはいい。スタートはゆっくりでも、その後は自在に運べるタイプ。流れに応じて対応したい」

 父シンボリクリスエス&母スティンガー共に、藤沢和厩舎で育った良血。昨秋以降5戦3勝と充実一途の愛馬に、先週の七夕賞で7番人気トレイルブレイザーを2着に導いた好調男がサポートすれば鬼に金棒だ。しかも当初の雨予報から、週末は晴に変更。「本当に重くなった時に分からないという意味でも、良馬場の方がいい。切れを生かす馬なので」。鞍上は悲願の重賞初Vの自信を深めていた。

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2013年7月12日のニュース