【ジャパンC】オルフェまたもまたも大外!池江師は悠然「大丈夫」

[ 2012年11月23日 06:00 ]

早朝、厩舎周りを運動するオルフェーヴル

 オルフェーヴルがまたしても試練の大外枠に入った。「第32回ジャパンC」(25日、東京)の枠順が22日決定。凱旋門賞2着から帰国初戦となる5冠馬オルフェーヴルは17番。今年6戦で実に5度目の大外枠となった。逸走、大敗、惜敗と屈辱を味わってきた鬼門だが、陣営は手応え十分。大外発進を克服して真の最強を証明する。なお、同レースの馬券は23日、ウインズ新橋、後楽園で金曜発売される。

【ジャパンC】

 オルフェーヴルには、どこまで大外枠が付きまとうのか。また、また!また!!試練の大外枠だ。22日午後2時に発表されたジャパンCの枠順。5冠馬は8枠17番と決まった。

 今年6戦目にして、実に5度目の大外スタート。この5戦において全て大外枠を引く確率は実に33万480分の1。ここまで来れば、千両役者オルフェーヴルが話題を集めるよう、競馬の神様に選ばれているとしか言いようがない。陣営には気の毒だが「持っている」馬ならではの現象だろう。

 東京・六本木でのジャパンCウエルカムパーティーに姿を見せた池添は、またも大外枠を引いたことに、さすがに苦笑せざるを得なかった。「JRAのいじめですかね。まあ、冗談ですけどね」。笑って切り出したが、すぐに表情は引き締まった。「決まったものは仕方ない。スタートは大事だと思うが、どう乗るかは、これから考えていきたい。また、考えすぎても、行き詰まるだけ。調教に乗って、馬の状態がいいことは感じているし、自信を持って馬を信じて乗るしかない」

 スタンド前発走となる東京2400メートル。観衆の声が近い分、外枠不利のコースとされる。過去31回のジャパンCで6頭が17番枠から栄光に挑み、いまだ0勝。まさに鬼門と言えるポジションだが、兼武助手は迷うことなくこう言い切った。「これまで何回も大外で競馬をしているし、そんなに気にしていない。ゴチャついたり、不利を受けたり、変に包まれることも大外枠にはない。特別、不安はない」。枠順決定前、池江師は「枠はどこでもいい。大外枠でも大丈夫。極端な内枠になるよりは外の方がいい」と話していた。凱旋門賞(大外18番から2着)の前も大外歓迎のコメントを出しており、陣営は全く問題視していない。

 池添の気持ちは、もう決戦に向かって集中している。「あす(23日)は雨が降るかもしれないね。土曜も東京で乗るし、(馬場なども)考えながら乗りたい。周囲はオルフェをライバルとして気にするかもしれないが、僕は周りを気にすることはない」。ホームで戦う以上、大外枠などちょっとしたハンデ程度。きっちり勝つ。池添の目がそう訴えていた。

 ≪抽選はコンピューター≫ジャパンCの枠順抽選はコンピューターによって無作為に決定された。JRAでは木曜午後2時に枠順を決定するG1(ダービーなど11競走)はコンピューター抽選、金曜午前9時に決定するG1(朝日杯FSなど11競走)は開催競馬場に近いトレセンで、抽選器による抽選を行う。凱旋門賞では箱を2つ用意。1つには馬名を記したボール、もう1つには枠を記したボールが入れられ、ゲストが同時に引いて馬と枠を決定した。

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