骨折れても心は折れなかった今井

[ 2012年7月20日 06:00 ]

今最注目の次世代ジョッキー今井

 【地方競馬です!!】「骨は折れても心は折れてないぜ!」と当時の今井少年が言ったかは定かでないが…。東海ダービージョッキー今井貴大(23=名古屋・竹下、写真)は決して諦めないガッツを持っている。

 06年のデビュー時、日本初の平成生まれジョッキーとして注目を集めた今井だが、デビューまではまさに“骨が折れる”道のりだった。中学卒業後、地方競馬教養センターの騎手課程を受験したが、1度目は直前に左手甲を骨折して何もできずに不合格。馬の世話を手伝いながら2度目の受験を目指すも、何とまた試験3週間前に左手首を骨折。度重なる骨折にさすがの今井少年も青ざめていたが、騎手になりたい一心で全治1カ月の診断を覆し、合格をもぎ取った。実は、騎手候補生時代にもまた骨折したのだがそれは余談。

 デビューから6年。今年の東海ダービーをマイネルセグメントで制し、平成生まれのジョッキー初のダービー制覇という新たな称号を得た。上位3頭が頭、頭差の接戦を最内でしのぎ切った騎乗は、ガッツあふれる今井騎手の真骨頂だった。

 先週11日に大井で行われたJDDでG1初騎乗。その直前、8日には中京でJRA初参戦と今夏、一気にブレーク。吉田稔や岡部誠ら全国区の名手を抱える名古屋競馬で、今最注目の次世代ジョッキーだ。(秋田 麻由子)

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2012年7月20日のニュース