【オークス】ジェンティル2冠へ1F12秒3

[ 2012年5月17日 06:00 ]

<オークス>坂路、単走で追い切られたジェンティルドンナは力強い動きで駆け上がる

 輝きは色あせない。桜花賞馬ジェンティルドンナの動きが際立っている。最終追いは坂路単走で4F52秒5~1F12秒3。共同会見に臨んだ石坂師は納得の表情を浮かべた。「先週にしっかり併せ馬でやっているので、単走でフワッとならない程度に。思うような調教ができた」

 1週前追いは坂路併せ馬でハードに。4F51秒4~1F12秒2、僚馬エピセアロームに先着した。以前は調教で遅れることが多かった相手を完全に逆転。タイトルをつかみ、動きに余裕と自信が出てきたかのようだ。

 先週のヴィクトリアMでは全姉のドナウブルーが2着。血の勢いを感じる。師は今まで触れてこなかった姉妹の比較について言及した。「姉の方が気性の幼いところがあった。体つきも姉の方が小さい。ジェンティルの方が3歳の時点ではやりやすい。コンディションをつくりやすい」

 粗削りだった姉に比べ、妹は優等生。それだけに、初の長距離輸送や距離延長に関しても「こなしてくれるんじゃないか」と師はみている。そしてこう語った。「好天過ぎて、天皇賞・春の時のような(極端な前残り傾向の)馬場にならないかと少し心配している」。もう展開の心配が出てくるというのは、状態面に何の不安もないということだろう。

 勝負の命運は新パートナーの川田に託された。岩田の騎乗停止で回ってきた手綱。依頼を受けた瞬間を「うそかな?と思った」と振り返った。だが、すでに皐月賞と菊花賞を制している26歳。驚くにはあたらない。「自分にとっては“なかったはずの”チャンス。プレッシャーを楽しみながら、レースを迎えられれば」と平常心だ。

 東京2400メートルの舞台については「距離適性もありますが、一番強い馬が勝つと思っている」と言い切った。堂々とした振る舞いに、乗り代わりの気負いは感じられない。相棒の力を信じて2冠に挑む。

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2012年5月17日のニュース