【ジャパンC】ペルーサ6馬身差あっさり11秒0

[ 2011年11月24日 06:00 ]

<ジャパンC>先行するレッドスパーダ(中)、サトノギャラント(右)を追走するペルーサ

 国際招待G1「第31回ジャパンC」の追い切りが行われ、美浦ではペルーサが悲願G1タイトルに向け万全の態勢を整えた。

 ペルーサの追い切りは横山典が騎乗して芝コースで3頭併せ。レッドスパーダ(5歳オープン)が先導し2馬身後方にサトノギャラント(2歳500万)、その6馬身後方を追走する。直線に入って前2頭は併せ馬になったが、大外を回ったペルーサはまだ3馬身後方にいた。ラスト100メートルで2馬身差。これは届かないと思われたが、一気に加速して前2頭を並ぶまもなくかわした。ラスト1Fは11秒0をマーク。前日の雨で水分を含んだ馬場で、この時計は超抜だ。

 藤沢和師の表情もいつも以上に穏やかだった。「この馬は稽古で一生懸命走るタイプじゃないし、どの辺からハミを取るのか見ていたが、ずいぶん楽に指示通り動いていたね」

 半年ぶりだった前走の天皇賞は、後方13番手から上がり3F最速となる33秒9の末脚で追い込んで3着。「最後までギブアップしてなかったし、長くいい脚は使ってくれた」。前走は14キロ増と春から馬体はひと回り成長。「体はさらに10キロぐらい増えているかもしれないが、若馬だし問題ない。充実した年齢になって、父もこの時季から良くなったからな」。

 父ゼンノロブロイは4歳秋から本格化し、天皇賞→JC→有馬記念を3連勝。父同様に秋から急激な成長カーブを描いている。

 「夏の放牧から戻ってきてから馬体は全然減らなかったし、気持ちに余裕が出てきたんだな。昨年の有馬記念はスタートを出ただけで拍手をもらっていたからね(笑い)」。ゲート難に苦しんだ昨秋との違いを強調した。「今回は直線で先頭に立って拍手をもらえるように頑張りたい。“無冠のなんちゃら”と言われないようにね」と指揮官。

 主戦・横山典も手応えを感じている。「使ってこうなるだろうと思った通りに良くなってくれた。本当に状態はいいので今からワクワクしているよ」。陣営には悲願のタイトルをつかみ取る自信がみなぎっている。

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2011年11月24日のニュース