【南部杯】エスポワール復権へ!重馬場何の53秒7

[ 2011年10月7日 06:00 ]

<南部杯>松岡騎手を背に坂路で追い切るエスポワールシチー

 10日(月曜)行われる南部杯の出走馬が6日、追い切られた。エスポワールシチーは久々にコンビを組む松岡を背に坂路で力強い伸び脚を披露。トランセンドとの対決を制してダート界の頂点を目指す。

 エスポワールシチーの坂路追いは余力を残しつつ4F53秒7と上々のタイム。前夜からの雨でウッドチップはかなり水分を含み重くなっていたが、馬場の真ん中をしっかりとした脚取りで駆け上がってきた。

 「雨が降るとのめるからね。急きょ1番乗りにした」と安達師は説明したが、午前6時18分の登坂は純粋な朝一番の整地された馬場ではなく相当に踏み荒らされている。栗東に駆けつけ手綱を取った松岡は「テンを15―15(1F15秒台)で入って、しまい2Fは強めの指示。うまくこなせた。気になるところがない」と確かな手応えを得ている。

 松岡は“あの人”と心を一つにして騎乗する。主戦の佐藤がスプリンターズS発走時のアクシデントで肋骨を骨折したことで回ってきた代打騎乗。「追い切る前は先入観を持ちたくなかったので連絡していないけど、これから佐藤さんに相談してアドバイスをもらいます」。エスポワールの全てを知り尽くす男からの言葉は心強い助けとなる。「マーチS(09年3月)の時もそうだった。教えてもらった通りに乗って勝てた」と松岡。08年の錦秋Sを含め、この馬に騎乗した時は2戦2勝。2年半ぶりのコンビ復活になるが、不安よりも期待の方が大きい。

 昨秋、競馬の祭典・米国ブリーダーズCで10着に敗れた。復帰初戦の名古屋大賞典こそレコードVを飾ったが、かしわ記念3着、帝王賞2着。以前の他馬を寄せ付けようとしないような威圧感は消えた。安達師は「体調、気合面でいま一歩。夏バテもあった」と振り返り、あらためて反撃への思いを口にした。「今は良くなった。トランセンドとは脚質的に似ているが、こっちは絶対に逃げなきゃ駄目ということはない」。必殺の好位差しを武器に、再びダート界の頂点に君臨する構えだ。

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2011年10月7日のニュース