香川県観音寺市が競輪レース撤退、場外発売は継続へ

[ 2011年10月4日 19:48 ]

 香川県観音寺市が、売り上げが低迷する観音寺競輪場でレースの開催を続けるのは困難として、本年度で撤退する方針を固めたことが4日、分かった。施設の一部は、ほかの競輪場で行われるレースの車券を販売する場外車券売り場として維持する。

 白川晴司市長は取材に「収支改善が見込めず、レースを開いても赤字になる。レース場は閉鎖しても、場外車券売り場として活用できるよう検討したい」と話した。

 同競輪場については、市議会が9月、レースからの撤退と施設の有効利用を求める決議を賛成多数で可決していた。

 市によると、同競輪場は1950年に開設。97年度に376億円だった売上高は、2002年度に118億円に減少、収支は赤字に転落した。

 市は07年度から、売上高に応じて競輪などの振興法人「JKA」に支払う交付金を猶予する特例制度を適用され、09年度からは黒字に回復。来年度から猶予分約9億5000万円を分割で支払う必要があり、再び赤字となる可能性が高いという。

 経済産業省によると、特例制度を現在使っているのはほかに徳島県小松島市と、神奈川県や横浜市、横須賀市でつくる神奈川県競輪組合。新潟県弥彦村は過去に適用されたが、猶予分の支払いをすでに終えた。

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2011年10月4日のニュース