浜辺美波 「らんまん」社交ダンスシーン 「本番で答えが見つかった」

[ 2023年6月18日 08:20 ]

連続テレビ小説「らんまん」で寿恵子(浜辺美波)と高藤(伊礼彼方)が社交ダンスを踊る場面(C)NHK
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 【牧 元一の孤人焦点】NHK連続テレビ小説「らんまん」でヒロイン・寿恵子を演じる俳優の浜辺美波(22)が、16日放送の第55回で、ドラマのために練習してきた社交ダンスの成果を発揮した。

 寿恵子を見初めた実業家・高藤(伊礼彼方)と2人で踊る場面。浜辺は「伊礼さんとの収録の最終日で、高藤さんと寿恵子の決別のダンスのように描かれました。そのシーンの収録に至るまで2人でダンスの練習を重ねましたが、実は、高藤さんと寿恵子がどのような雰囲気で踊れば良いのかという最終的な答えを見つけられないまま本番を迎えました。ところが、本番で実際に踊ってみると、その答えが見つかったんです。終わった後、踊りきった感じがありました。伊礼さんとの清々しいラストの日になりました。完成した映像には、練習の成果が表れていました」と振りかえる。

 物語の中で寿恵子はクララ(アナンダ・ジェイコブス)からダンスの手ほどきを受けたが、演じる浜辺は本番に向けて基礎から練習を積み重ねてきた。

 「まず距離感が難しかったです。一緒に踊る人との距離が本当に近くて、どこを見れば良いのか分からないと思いました。現在の社交ダンスの方が当時よりさらに距離が近いということなのですが、当時の人も、いきなり初対面の人と踊るには近すぎてドギマギする感じがあったのではないかと思います。鏡張りの部屋で、自分の姿を見ながら練習したのですが、周りでスタッフさんたちが見ているという緊張感もあって、戸惑うことばかりで本当に大変でした。初めの頃は、表情筋が動かなくなって、ずっとうつむきながら練習していました。伊礼さんの明るく前向きな姿勢に助けられました」

 物語の中で寿恵子が徐々に上達していったように、浜辺自身も途中から段々と練習を楽しめるようになっていった。

 「全くできないところから始めて、少しずつステップアップして、体になじんできて、相手との距離感になれてきた頃から楽しんで踊れるようになりました。特に、最後の高藤さんと踊るシーンは本番という力も借りて役として楽しむことができて良い思い出になりました。練習も最初の頃は苦手意識が強くありましたが、1回も休むことなく、逃げずに頑張ることができたので、ささやかな自信になりました。人間関係の面でも、私は人見知りなところがありますが、社交ダンスの練習を続ける中で伊礼さんと素敵な関係性を築くことができたので、これからは初対面の人とでもめげずに関係性を結んでいこうという思いが芽生えました」

 16日放送の第55回は、高藤のもとを去った寿恵子が万太郎(神木隆之介)を訪ね、抱きつくシーンで終わった。

 「演奏会の時に万太郎と寿恵子が2人で抜け出すシーンが気に入っています。ステンドガラスからもれる明かりがとてもきれいで絵画のような感じで、万太郎のまっすぐな表情が印象的でした。あそこで寿恵子は心をつかまれたのだと思います。万太郎と寿恵子は2人で話していると、お互いに楽しくて、普段とは違う表情になります。2人の間に高藤さんが入るすきは全くなかったという説を私は推しています。万太郎と寿恵子が演奏会を抜け出すシーンの収録では、寸前まで神木さんと他の話をして笑っていた気がします。2人のお芝居はいつも雰囲気づくりをして臨むのではなく、いきなりストレートにドラマの世界に入る感じなので、いつもぐるんぐるん振り回されている感じで楽しいです」

 初めての朝ドラヒロイン。周囲の反響も大きい。

 「母から『今までの作品の中でいちばんきれいに撮ってもらっていてありがたいね』という俯瞰的な意見をいただきました」

 これからさらに美しい寿恵子の姿を見る機会が増えそうだ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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