見上愛ら4人が雑誌創刊 「永遠の少年性を大事に」

[ 2023年6月15日 08:30 ]

「Muffin magazine」を創刊した(左から)久保田伶奈、志鎌にいな、山田結子、見上愛(撮影・丹羽惠太朗)
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 【牧 元一の孤人焦点】俳優の見上愛、写真家の久保田伶奈、彫刻家の山田結子、モデルの志鎌にいなの4人が雑誌「Muffin magazine(マフィン・マガジン)」を創刊した。完成した第1号は4人の個性が発揮されて遊び心もたっぷり。令和のこの時代に20代前半の女性たちが雑誌を作る理由や苦労を尋ねた。

 ──雑誌を作るきっかけは?
 見上愛(編集長) 私たちは中学、高校の同級生なんです。中高時代はみんなで遊ぶことはそんなになかったんですけど。
 久保田伶奈(副編集長) よく遊ぶようになったのは大学に入ってからですね。
 志鎌にいな 私は途中から加わりました。遊びの仲間として私が不可欠じゃん!と思いました。
 山田結子 4人でケーキを作ったり志鎌さんに面白いアクセサリーをつけてメイクをして写真を撮ったりして楽しかったんです。
 見上 みんなで遊んだり何かを作ったりして仲良くなっていく中で、これを形にしないのはもったいない、誰かと共有できたらいいと思うようになりました。
 久保田 それで、1つの雑誌にしたいという話になりました。

 ──雑誌のテーマが「Liberty(個人自由)」になった理由は?
 見上 この雑誌のテーマというより私たちのルールみたいなものです。みんなが好きな時に好きなことをする。人に何かを強要せずにそれぞれが楽しい時間を過ごす。それを共有できたらうれしい。そういう発想です。
 久保田 みんなが何をしても許される空間という意味です。
 志鎌 実は山田さんが「Liberty」という言葉にはまっていた時期があって、みんなでドライブした時にずっと「Liberty」と言っていたんです。その感覚が私たちに染みつきました。実際に何か問題が起きた時に山田さんが「Liberty」と言うと安心するんです。
 山田 その時期はたぶん、許されたい気分があったんだと思います。私たちは子供から大人になる時期に友だちになっているので、チルドレン・スピリッツを保ったまま大人になりたい、私はあなたの自由を完全に認めるという意味で「Liberty」と言っていたのだと思います。そんな思いが形になったのはみんなのおかげです。

 ──雑誌作りの苦労は?
 見上 人に見せることを目的に遊んできたわけではないので、身内乗りが強すぎる面がありました。それをどうやって他者に広げるのかということを組み立てるのが難しかったです。実際の作業も大変で、みんなで納期を守るためには、「Liberty」とばかり言っていられませんでした(笑)。
 志鎌 人生で初めてのことだったので、どんなページにしようとか、どんな文章にしようとか、考える時点でパンクしちゃいました。自分の担当ページの提出期限を守れなくて、みんなに迷惑をかけたので、反省しています。
 山田 感覚的な部分を形にすること、4人が同じ方向に向かって1つの雑誌にすることが凄く難しいです。
 久保田 雑誌を作るのが苦痛になると本末転倒になってしまいます。どれだけ自分たちが自由な感じで、楽しかった遊びを雑誌で表現できるか。それを実行するのが難しいです。

 ──今後の方針は?
 見上 チャイルド・スピリッツ、永遠の少年性を大事にして作りたいと思います。少女性ではなく少年性を保ちつつ続けたい。創刊号は私たちの自己紹介の号になりましたが、今後は旅行号を作りたいとか考えています。
 志鎌 旅行号はぜひ作りたいです。それから、みんなのルーツを探るような号も作りたい。例えば、自分の最初の記憶にある場所とか子供の頃に遊んだ場所とかにみんなで行って遊びたいです。
 山田 4人で質の高い時間を過ごして、それが伝わるようにしたいです。
 久保田 物事をピュアな気持ちで見ることを忘れずに続けていきたいです。

 ──これから雑誌を読んでくれる方々へのメッセージを。
 見上 今回の自己紹介号には、私たちの楽しかった時間を、鮮度が失われないように閉じ込めたつもりです。雑誌を開いてくれた方々が、私たちと同じように楽しい気持ちになってくれたらうれしいですし、こういう遊び方、こういう生活の仕方があるんだと気づいて、今よりも少し楽に生きられるようになったらうれしいです。
 志鎌 私たちのキュートなところも雑誌に表れていると思います(笑)。格好良さやおしゃれも表現しているので、見つけてほしいです。
 山田 いい景色、おいしい食べ物も入っています。生活していく中で自由な気持ちになりたいと思った時に読んでいただけるとうれしいです。
 久保田 ゆったり見てほしい。楽しそうだ、遊びたくなったと感じていただけるとうれしいです。

 4人が約半年前から取り組んで出版に至ったマフィン・マガジン創刊号(価格は税込み1500円)。それぞれ本業がある中での編集作業はもちろん容易ではないが、「1年に1冊は出したい」と意欲を見せている。

 創刊記念の展示会が今月18日まで東京都品川区荏原の「same gallery」で開催されている。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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