声優の飯塚昭三さん死去 近年は熱心なボランティア活動「地球をおびやかした罪滅ぼし」と語る

[ 2023年2月28日 17:40 ]

飯塚昭三さん(シグマ・セブン公式サイトから)

 特撮ドラマ「人造人間キカイダー」のハカイダー役などで知られる声優の飯塚昭三(いいづか・しょうぞう)さんが急性心不全のため、15日午前9時14分に死去した。89歳。東京都出身。28日、所属事務所が発表した。葬儀は近親者のみで行った。

 所属事務所「シグマ・セブン」は公式サイトで「2月15日午前9時14分急性心不全のため永眠いたしました。葬送の儀につきましてはご遺族の意向により、親族のみにて滞りなく相済ませました。ここに生前のご厚誼に深謝するとともに、謹んでご通知申し上げます」と報告した。

 関係者によると、昨年末まで所属事務所の養成所の講師を担当。最近は体調を崩し、仕事を控えていたという。昨年12月6日のディズニープラス「カールじいさんの空飛ぶ家」の収録が声優としての最後の仕事となった。

 飯塚さんは1952年に日本大学芸術学部に入学。東映制作の特撮ドラマ「超人バロム1」のドルゲ役、「人造人間キカイダー」のハカイダー役、「イナズマン」のバンバ役、「秘密戦隊ゴレンジャー」の鉄人仮面テムジン将軍役など悪の怪人やボスを長年にわたり演じ「50年間も地球征服を企てた男」と呼ばれた。

 福島県で幼少期を過ごしたこともあり、東日本大震災でチャリティーサイン会を行うなどボランティア活動に従事。周囲には「地球をおびやかした罪滅ぼしでボランティアをやっている」と話していたという。役柄と違い、明るい性格で関係者は「宴会で最後の締めのあいさつはいつも飯塚さん。茶目っ気のある面白い人だった」と振り返っていた。

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2023年2月28日のニュース