元ラガーマン俳優・佳久創、日本の決勝T進出に太鼓判!父は元中日のあの投手

[ 2019年9月30日 09:30 ]

俳優・佳久創(左)、父で元中日の源治氏(中央)、創の双子の兄・耀さん
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 ラグビー日本代表の歴史的大金星から一夜明けた29日、元ラガーマンが初の8強進出を狙う日本にエールを送った。明大、トヨタ自動車でプレーし、ラグビーを題材にしたTBSドラマ「ノーサイド・ゲーム」に出演した俳優の佳久創(28)は、日本の決勝トーナメント進出に太鼓判。父親がプロ野球の中日などで活躍した郭源治氏(62)で、SO田村優(30)、フランカー姫野和樹(25)を勝利への“二本柱”に指名した。

 体中の血が煮えたぎるような興奮と感動で体が震えた。仕事を終えて自宅に戻った佳久は、日本―アイルランド戦を録画観戦。大金星に「アイルランドに勝てたのだから、もう決勝トーナメントに行けると思ってますよ」とまくし立てた。

 現役時代は大型快足ウイングとして活躍したが、今大会で一番注目しているのは自身が所属していたトヨタ自動車でプレーしている後輩の姫野。一緒にプレーしたことはないが「あのボディーバランスは素晴らしい。倒れてもすぐ立ち上がってプレーを続ける。アツい男だと聞いていたが、その通りでした」とその強じんな突進力に心底ほれ込んでいる。

 小学校から父と同じ野球の道を志したが、父親と常に比較される環境が窮屈になり、中学3年からラグビーを始めた。「父からは何も言われませんでした。国立競技場の早明戦でプレーする姿を見せることができたのはうれしかったです」。卓越したスピードを武器に7人制日本代表候補にも選出されたが、大学3年時に左膝前十字じん帯を損傷。社会人で同じ箇所を負傷したことが致命傷となり、W杯の舞台に立つ夢はかなわなかった。

 「スクラムやモールでも今の日本は押し負けない。厳しい練習を乗り越えたことが今、報われている。自分がどうとかではなく、日本が本当に強くなったことがうれしい」。ケガで思うようなプレーができなくなった悔しさは胸の奥にしまい、今は同じラグビーに携わった一人として日本の快進撃を喜んでいる。

 引退後、燃え尽き切れない思いを抱え、興味があった俳優業に挑戦。TBS「ノーサイド・ゲーム」にも出演し、他企業のラグビー部に移籍するSH里村亮太役を演じた。さまざまな葛藤に苦しみながらプレーする姿は「自分と似ていた」そうで、その分、役柄にのめり込むことができた。「ドラマを見てラグビーに興味を持ち、W杯を楽しんでいるという人が何人もいる。それが凄くうれしい」
 次戦は10月5日のサモア戦。キーマンには明大の先輩でもある田村を挙げた。「乗ってる時の田村さんは誰にも止められない。姫野選手とともに活躍を期待してます」。姫野&田村の先発二本柱が日本を3連勝に導く。その展開が、もう目に浮かんでいるようだった。

 ≪88年セMVP≫郭氏は台湾出身で1981年に中日に入団。88年にプロ野球記録(当時)の44セーブポイントを挙げ、リーグ優勝に貢献。セ・リーグMVPにも輝いた。当時は台湾からの助っ人外国人も少なく、先駆け的存在のスター選手だった。89年に日本国籍を取得した。現在は台湾でアマ野球のコーチをしている。妻の美恵子さんは元ミス日本。

 ◆佳久 創(かく・そう)1990年(平2)10月28日生まれ、名古屋市出身の28歳。愛知高3年時に東海選抜で7人制ラグビー全国大会準優勝。明大では7人制日本代表候補に選出。トヨタ自動車で2年間プレー後、俳優に転向した。双子の兄・耀さんは社会人野球でプレーした。趣味は筋トレ、映画観賞、プロレス観戦。1メートル85。

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