世界的オペラ歌手プラシド・ドミンゴ氏、セクハラか 女性歌手ら9人が告発

[ 2019年8月13日 19:39 ]

 AP通信は13日、スペイン出身の世界的オペラ歌手プラシド・ドミンゴ氏(78)に、長年セクハラや不適切な行為を受けていたと告発する女性歌手ら9人の証言を報じた。オペラ界で「公然の秘密」だったとして、スタッフら三十数人の目撃証言なども伝えた。

 ドミンゴ氏はAPに対する声明で「誰かを苦しめたと聞くのはつらい」としながら「一緒に仕事をしたことがある人は、私が意図的に危害を加える人物ではないと知っている」と反論。今と昔では「ルールや基準が異なることも理解している」と強調した。
 ドミンゴ氏は「世界三大テノール」として有名。たびたび来日公演を行っている親日家でも知られ、2020年東京五輪・パラリンピックの公式文化プログラムで公演も予定されている。

 APによると、告発したのはオペラ歌手8人とダンサー1人。被害は1980年代から始まり、同氏が関わるロサンゼルス・オペラなどに参加した際、キスを強要されたり、プロとしての助言を口実に、ホテルの部屋などに執拗に呼び出されたりしたという。

 多くは周囲から同氏と2人きりにならないよう警告されていたと明言。自らのキャリアに影響することを恐れ、これまで黙っていたが、性被害を告発する「#MeToo」(「私も」の意)運動など世界的な反セクハラ機運に勇気づけられて告発したとしている。

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2019年8月13日のニュース