作家・田辺聖子さん死去 91歳 「感傷旅行」で芥川賞を受賞

[ 2019年6月10日 14:33 ]

田辺聖子
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 軽妙な筆致のユーモア小説で知られる人気作家で文化勲章受章者の田辺聖子さんが6日午後1時28分、胆管炎のため神戸市内の病院で死去した。91歳。

 田辺さんは、大阪市生まれ。1956年「虹」で大阪市民文芸賞受賞をきっかけに本格的な作家活動をスタートさせ、恋愛をテーマにした小説や大阪弁を用いた一種の方言文学の制作に取り組んだ。

 64年に「感傷旅行」で「第50回芥川賞」、94年には「第42回菊池寛賞」を受賞するなど、数々の文学賞を授与された。

 また、純文学から大衆小説へと軸足を移すと、身近な設定における恋愛小説や社会風刺的なエッセイなどを精力的に執筆。2006年には、エッセイなどをもとにしたNHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」が作られた。

 長年の執筆活動を称え、95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年に「文化勲章」を授与された。

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