川島なお美さん、亡くなる直前に奇跡が!「ガバッと起きて手を握って…」 “結婚10年目”の夫が激白

[ 2019年3月14日 23:38 ]

2015年のイベントで仲むつまじい姿を見せる女優・島なお美さんと夫のパティシエ・鎧塚俊彦氏
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 パティシエの鎧塚俊彦さん(53)が14日放送のフジテレビ「直撃!シンソウ坂上」(木曜後9・00)に出演、2015年に胆管がんのため亡くなった妻、川島なお美さんの最期の瞬間と、かなうことのなかった夫婦の夢などを語った。

 現役女子大生アイドルとしてデビュー、32歳で出版したヘアヌード写真集がブームとなり、ドラマ「失楽園」の体当たり演技で一流女優の仲間入り。そして死の8日前まで舞台に立ち続け、54歳の若さでこの世を去った川島さん。

 2人が出会ったのはテレビ番組だった。鎧塚さん45歳、川島さん40歳。それから4年後にゴールインした。

 スイーツ店「トシ・ヨロイヅカ」を直撃したMCの坂上忍(51)に、オーナーシェフの鎧塚さんは川島さんから贈られた「ラブレター」を初公開した。

 「ノロケになるからどこにも出していなかった」というラブレターは「妻から夫へ50の誉め言葉“旦那はんの好きなところ”」とのタイトル。文面には「いとおしい気持ちにさせてくれる」「トーク上手」「妻にしてくれた」「才能にあふれている」…と綴られていた。

 鎧塚さんが「網膜中心静脈閉塞症」のため左目がほぼ失明状態になったときも献身的に尽くし、「私が彼の左目になる」と支えた川島さん。パティシエとしては大きなハンディとなり、テレビ番組「アイアンシェフ」からの出演オファーに逡巡(しゅんじゅん)していると、「(アイアンシェフと)戦う姿をみたい」と叱咤激励した。同番組で鎧塚さんが見事勝利したときの映像には応援する川島さんの姿が映っており、「2人の絆」の強さを感じさせた。

 夫婦の夢は、南米エクアドルに開拓したカカオ農園で生産したカカオからチョコレートをつくることだった。

 「これ、女房が植えた木から採れた実です」。鎧塚さんは坂上にカカオの実を手渡した。

 2人が農園開拓のためエクアドルに向かったのは2010年9月。当時は裸の荒れ地だったが、3、4年たつと「ここにカカオの実がいっぱいになる」と夢見た。「また来なきゃね」「絶対、来ようね」。そう話し合った2人だったが、川島さんが2度と来ることはなかった。

 2013年に胆管がん判明。川島さんは「女優の体は楽器」といい、メスを入れるのを拒んだ。8カ所病院を回って治療法を模索した末、翌年、体に大きな傷を残すことのない内視鏡カメラで手術することを決断。幸い、手術は成功した。

 だが、2014年7月、がんは体中に転移していた。鎧塚さんが妻に内緒で主治医に相談したところ、「あと1年もたない」と宣告されたという。

 死後、鎧塚さんは妻の「闘病ノート」を見つけた。今回、初公開したそのノートは「これは2013年8月に見つかった私の肝臓内の腫瘍をめぐる記録です」と始まっていた。

 2015年9月17日、川島さんは緊急入院のため出演していた舞台を降板した。「このときだけですね、彼女が泣いたのは。これ1回だけ」と鎧塚さん。

 そして永遠の別れの瞬間は、今も忘れることがないという。主治医からは「意識がない。脳がマヒしているので目をあけることもない」と言われていたが、「突然、ガバッと起きて…。僕の手を握り締めて、強い目で見て、ふっと息を吐いて、そのまますっと眠るように逝った」とその瞬間を語った。

 番組の最後に鎧塚さんはスイーツ1品を作り上げた。生きていれば結婚10年の「ホワイトデー」のこの日、あのエクアドルのカカオ農園で採れた自家製カカオでつくったスフレケーキだった。

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2019年3月14日のニュース