吉本興業「少女歌劇団プロジェクト」発表 10代限定、世界へ配信

[ 2018年10月15日 08:00 ]

吉本興業が手がける「少女歌劇団」プロジェクトの発表会見に出席した(左から)「学天即」よじょう、奥田、「尼神インター」誠子、渚、広井王子氏、ゆりやんレトリィバァ、三秋里歩、門脇佳奈子
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 吉本興業は14日、「少女歌劇団プロジェクト」(正式名称未定)をスタートさせると発表した。人気ゲーム「サクラ大戦」などで知られるゲームクリエーター広井王子氏(64)を総合演出に迎え、11〜17歳の女性メンバーを募集。宝塚歌劇団などの前身となった少女歌劇団で、新しいライブエンターテインメントに挑戦する。

 「少女歌劇団」は戦前には全国各地にあったが、そのほとんどが消滅。会見を行った吉本興業の大崎洋社長(65)は「(出身地の)堺にも、大浜少女歌劇があった。昔あったのになくなってしまったものを復活させたい思いがあった」と、語った。

 「清く・明るく・麗しく」がテーマで、メンバーはダンスと歌以外に日本舞踊、茶道、殺陣などにも挑戦する。ファンは少女が成長していく姿を応援するというコンセプト。広井氏は「少女の無垢(むく)さ、稚拙さに大人が浄化されるということがあると思う。日本文化を少女を通して発信していきたい」と説明した。

 メンバーは10代限定で「20歳になったら退団する」という。「卒業してからも羽ばたける女性を育てていきたい」と話した。将来的には3チーム体制で「1チームはCG(コンピューターグラフィックス)。生の少女とCGを共演させたい」と構想を明かした。

 大阪市内に200〜500人規模の専門劇場を設立する予定。劇場での公演は世界中に同時配信する。1期生は今年12月31日の時点で11〜17歳の女性を募集し、約30人を選考する。舞台経験などは不問で、広井氏は「舞台に立ちたいという気持ち。それだけでいい」と話した。来年4月にメンバーを発表し、夏に初舞台を踏む予定。

 現在も絶大な人気を誇る宝塚歌劇団も「宝塚少女歌劇団」と名乗っていた時代があった。広井氏が手がける「少女歌劇団」も、新たな歴史を築くことができるか、注目のプロジェクトが始動した。

 ◇少女歌劇 若い女性が演じるレビューやミュージカルなど、音楽、芝居、ダンスを中心とした舞台芸能。明治時代末期に百貨店などの商業施設が子供を対象とした事業として始めた。1911年に結成された白木屋少女音楽隊が最初の少女歌劇団とされる。14年には宝塚少女歌劇養成会(現宝塚歌劇団)が登場。19年に宝塚少女歌劇団に改称し、大阪松竹少女歌劇団(現OSK日本歌劇団)、松竹少女歌劇団(96年解散)とともに三大少女歌劇と呼ばれた。

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2018年10月15日のニュース