さくらももこさん急死 “人の闇”をほのぼのとした笑いに変えた天才

[ 2018年9月9日 18:15 ]

漫画家さくらももこさん
Photo By 共同

 【覆面座談会】酒気帯びでひき逃げし、2人にケガを負わせる事故を起こした元モーニング娘。吉澤ひとみ容疑者(33)の逮捕に衝撃が走った芸能界。国民的作品「ちびまる子ちゃん」の作者・さくらももこさん(享年53)の急逝では悲しみが広がりました。タレント小倉優子(34)と歯科医師の電撃交際に、ウエンツ瑛士(32)の英国留学という話題も。いつもの覆面メンバーが裏側に迫ります。

 ワイドデスク 漫画家さくらももこさんの急死は驚いた。53歳って若すぎるよ。10年ほど前から乳がんで闘病していたようだけど、親しい人にしか知らせていなかった。

 リポーター 代表作「ちびまる子ちゃん」は1986年から「りぼん」で連載。90年にフジテレビでアニメ化された。さくらさんは当初、インタビューを受けたり、「オールナイトニッポン」のDJも担当するなどメディアに登場していたけど、ここ20年ほどは表に出ない“幻の作家”になっていた。

 本紙デスク 普通の人が、普通の生活で感じることを描く作風。ただ、それを切り取る感性や表現力は、人並み外れて鋭いものだった。有名人扱いされて“普通の生活”から離れることを恐れたんじゃないかな。

 週刊誌記者 長男が小学生になるまで、自身が「さくらももこ」と明かさなかったそうだ。

 本紙デスク 「まる子」は同じ日曜夜のフジテレビアニメ「サザエさん」と似ているようでいて、明確な違いがあった。漫画家で漫画評論家のいしかわじゅんさんも「ほのぼのしているだけでなく“良質な毒”がある。人のネガティブな部分も描き、彼女独自のジャンルを切り開いた」と話していたよ。

 ワイドデスク 確かに“人の闇”も描かれていた。でも、それをほのぼのとした笑いに変えるバランス感覚のある人だった。

 週刊誌記者 遺作は「ちびしかくちゃん」。まる子のセルフパロディーで、顔の四角い“ちびしか子”が、かわいそうな目に遭ってばかりいる。こちらは闇が濃すぎて、ファンからも賛否両論あった。さくらさんの一面として読むと興味深い。

 本紙デスク グランドジャンプで2016年から休載を挟みながら不定期連載され、7月5日発売号が最後となった。その頃、病状が急変したそうだ。ブログも7月2日のサッカーW杯で決勝トーナメントに進出した日本代表へのエールが最後の書き込みとなった。

 週刊誌記者 「ちびしかくちゃん」の未収録分の作品を単行本にする話も出ている。7話しかないので漫画家仲間の特別寄稿などの企画ページを加える案も上がってるようだ。

 ワイドデスク アニメの「ちびまる子ちゃん」は国民的な番組だし、サザエさんとともに続いてほしいよ。テレビ東京が10月から「ポケモン」を「ちびまる子ちゃん」の裏にぶつけるとか。相乗効果で日曜夕方のお茶の間が盛り上がればいいね。

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2018年9月9日のニュース