中島裕翔 真っさらな魅力 無限の可能性で「HOPE」主演

[ 2016年7月15日 10:00 ]

「Hey!Say!JUMP」の中島裕翔が主演を務める「HOPE~期待ゼロの新入社員~」のロゴ(C)フジテレビ

 「Hey!Say!JUMP」の中島裕翔(22)が主演を務めるフジテレビ「HOPE~期待ゼロの新入社員~」(日曜後9・00)は17日、30分拡大でスタートする。ドラマ主演は5作目となるが、ゴールデン帯の連続ドラマ単独主演は初の大抜擢。同局の渡辺恒也プロデューサーが起用理由を語った。

 2014年秋に韓国のケーブルテレビ局で放送され、韓国内で社会現象を巻き起こした連続ドラマ「ミセン―未生―」を原作にした感動のヒューマンドラマ。囲碁のプロ棋士になるという夢を叶えられなかった主人公・一ノ瀬歩(中島)は、ひょんなことから総合商社・与一物産の営業3課で働くことに。囲碁にすべてを捧げてきたため、満足な社会経験も学歴もない中、組織の一員として認められたいと、必死に仕事と向き合う姿を描く。

 「医龍3」「救命病棟24時」(第5期)「HERO」(第2期)など手掛けた渡辺氏は、主人公像について「囲碁しか知らないがために社会経験もないまま、総合商社という未知の世界に投げ込まれ、何者にもなっていない状態から自分の居場所を見つけていくというキャラクター」と説明。「なので、ある種、これから世に知られていくような、まだ発展途上にあるような人にお願いしたいと思いました。まだ世間のイメージが付いていない人がいい。それでいて、演技力もしっかりした人がいい」とキャスティングを始めた。

 中島は今年1月公開の映画「ピンクとグレー」(監督行定勲)に主演。遺書を残し、突如、この世を去ったスター俳優・白木蓮吾を好演して絶賛された。

 渡辺氏も「誰もが持っている表と裏を上手に演じ分けていると思いました。大人っぽいシャープな印象のスターを演じる一方、同世代の若者たちの共感を呼ぶ心の葛藤をうまく表現していて。10年後にはすごい役者になっている」と感心。「今後いくらでも可能性がある、どんなイメージの役にもなれる。これから何者にもなれる状態の中島君が、今回の新入社員の役を演じるのは非常におもしろいと思い、オファーしました」。何色にも染まる“真っさら”な魅力を感じた。それは、原作のタイトルになった囲碁用語「ミセン―未生―」が意味する「まだ“生き石”にも“死に石”にもなっていない、これからどうにでもなれる状態」に通じる。

 渡辺氏によると、全20話ある原作を日本の連ドラ1クールに凝縮した脚本は「行間を読み取って芝居を構築しないといけない部分が多い」。中島は真摯に取り組み「この場面はこういうふうにイメージしてきたんですが、どうでしょうか?」と撮影現場で議論。監督と演技の方向性を決め、シーンを作り上げる。

 第1話中盤のヤマ場、シーン58。与一物産・オフィスフロア。一ノ瀬は、ある“事件”から「怒りの感情」と「自分を責める感情」に揺れる。台本上、一ノ瀬のセリフは7回あるが、そのうち『一ノ瀬「…」』が5回も。この時の表情をどう作るか。渡辺氏は「一ノ瀬の心情の部分と、視聴者の皆さんにどう見せるかという部分の折り合い。中島君とはじっくりと話をしました。中島君は自ら考えた一ノ瀬像を組み立てています」と明かす。さらに、中島は共演者のセリフをすべて覚えているというから驚きだ。

 TBS「半沢直樹」の新人銀行員役やフジテレビ「デート~恋とはどんなものかしら~」の恋敵役など、脇役ながらインパクトを残し、着実にキャリアアップ。 今回、大きく羽ばたく時が訪れた。

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