岩埼容疑者という男…特技は「見下されること」「嫌われること」

[ 2016年5月23日 06:07 ]

アイドル刺傷事件

 岩埼友宏容疑者(27)は出身地の群馬県伊勢崎市では「体が大きく、柔道が強い少年」として知られていた。兄とみられる男性(34)によると、家族は両親とこの男性、姉のきょうだい3人。岩埼容疑者は柔道のスポーツ推薦で地元の高校に進学したが、人間関係のトラブルからすぐに退学した。

 男性は「自分の気持ちを表現するのが苦手だった。友達もあまりいなかった」と振り返った。「おとなしくて子供には優しかった」とする一方で「ため込んで一気に爆発するタイプ。言葉にした方が整理もできるとアドバイスしていた」と話した。

 いくつかアルバイトを経験し、数年前に「庭師になりたい」と京都へ出た。男性は事件を新聞で知り「アイドルが好きだったことも初めて知った」という。

 岩埼容疑者が暮らしていた京都市右京区のマンションでは、隣の部屋の無職男性(71)が「引っ越してきた時に菓子箱を持ってきてくれ、礼儀正しいと思った」と話したが、急にテレビの音がうるさいと苦情を言われたこともあったという。

 冨田さんのツイッターには「岩埼」と名乗る人物から、冨田さんからの返信がないことや、プレゼントした腕時計などを送り返されたことを怒るようなメッセージが連日執拗に投稿されていた。

 また、岩埼容疑者のものとみられるブログには昨年2月「僕はトミーさんこと冨田真由さんを知っていることが誇らしい」と書き込まれていた。特技については「(特技は)他人に見下されること、嫌われること、飽きられること」などと自虐的な言葉が並び、今月に入り「命なんてゴミだ」などという過激な書き込みが増えていた。

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2016年5月23日のニュース