中森明夫氏「火花」を絶賛 芥川賞を「受賞するべき作品」

[ 2015年6月19日 05:30 ]

第153回芥川、直木賞

 ▼中森明夫氏(作家、コラムニスト) 芥川賞の候補作は、主に文芸春秋社の編集者が中心となって決めるが、「火花」が候補作に入らなければ「編集者全員丸刈り」と思っていたほど素晴らしい力のある作品。登場人物の魅力や青春群像がくっきり描かれており、文章の素晴らしさが際立っている。さらに、文学を読み慣れていない人が読んでもよく分かる。文学が専門化、分極化している中で、誰もが理解し共感できるというのが文学の持つ力の原点ではないか。石原慎太郎氏の時代から、芥川賞は青春文学に与えられる賞。「火花」は受賞するべき作品だし、獲らないといけない作品だ。

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2015年6月19日のニュース