近藤真彦 25年ぶりの香港で“大人のマッチ”披露

[ 2011年12月12日 06:00 ]

 歌手近藤真彦(47)が11日、香港・ハイテック・スターホールでコンサートを行った。約25年ぶり、4回目の香港公演。80年のデビュー当初から人気を得て、89年の「夕焼けの歌」は歌手アニタ・ムイ(故人)さんらにカバーされヒットした。今も当時のファンを中心に高い知名度を誇ることから、現地関係者の強い要望を受け実現した。

 公演は“香港色”に染まった。直前には、成功を祈って子豚の丸焼きを食べる儀式に参加。「夕焼けの歌」ではサビを広東語で歌い、約4000人のファンを喜ばせた。

 85年に香港でコンサートを行った際、サングラス姿のまま会見に臨み、地元紙に「態度が悪い」などと批判された苦い思い出もある。近藤は「俺(の態度)もひどかったけど、互いにちょっとした勘違いがあった」と当時を振り返りながら「前日に飛行機を降りた瞬間からペコペコしてましたよ」と苦笑い。

 海外公演自体、90年のシンガポール以来、約21年ぶりとあって「僕が失敗すれば日本人ってこんなもんかと思われて、ほかの人に迷惑をかける。長年待ってくれた人たちを裏切れないプレッシャーもあって、本音は逃げ出したい」と不安を口にしていた。

 それでも、ステージでは完成度の高い歌唱とパフォーマンスを展開し、約2時間で26曲を熱唱。香港のファンに“大人になったマッチ”を披露した。まるでホームのようになった会場に「近いうちにコンサートをする機会がありましたら、ぜひ遊びに来て」と再訪を約束した。公演後には「歌でしっかり勝負できたという充実感があった。(海外公演も)できるという確信を持った」と力強く語った。

 ≪市川森一さん悼む≫近藤は、10日に肺がんのため70歳で亡くなった脚本家の市川森一さんが手掛けた連続ドラマ「野望の国 嵐の章」(89年、日本テレビ)で主演。早すぎる死を「もう少し長く生きてほしい年だなと思う」と悼み、「野望の国では先生と(役作りなどを)じっくり話したことを思い出します」と振り返った。

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2011年12月12日のニュース