ファン集う終焉の地…「尾崎ハウス」取り壊し工事始まる

[ 2011年10月3日 17:46 ]

 ロック歌手尾崎豊さんのファンが集まる交流の場「尾崎ハウス」として親しまれてきた東京都足立区の民家が、老朽化のため建て直されることになり、3日、取り壊し工事が始まった。

 民家の持ち主は小峰忠雄さん(72)。19年前の4月25日、庭先で倒れている尾崎さんを小峰さんの妻が発見。尾崎さんはその日のうちに亡くなった。以来、訪れるファンのために1階の6畳間を開放。「尾崎ハウス」と呼ばれるようになった。

 小峰さんによると、これまでに訪れたファンは「数万人」。アルバイトで飛行機代を工面し、ロサンゼルスから来た若い女性もいた。「若い人のいろんな相談に乗ってきた。尾崎で遊ばせてもらったよ」

 尾崎ハウスが縁で知り合った女性と結婚した埼玉県越谷市の小座間高雄さん(43)は19年間、通い続けた。「ガキのころの新鮮な気持ちを思い出させてくれるオアシスだった」と小峰さんへの感謝の言葉を口にする。

 ファンが尾崎さんへの思いを書き込んだノートやポスターなどはファンの有志に預けられ、来月にも足立区で開催予定のメモリアル展で展示される。

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2011年10月3日のニュース