中国 SMAP北京公演で国民感情の改善期待

[ 2011年9月15日 20:32 ]

 中国の唐元国務委員は15日、海外初となるコンサートを16日に北京市で開く人気グループSMAPのメンバー5人と同市内の人民大会堂で会見し「公演は中日文化交流史の中で重要な意義がある。成功を確信している」と激励した。「訪中公演を心から歓迎する」との温家宝首相のメッセージも伝達した。

 温首相は5月に訪日した際にSMAPと面会しており、中国側にはコンサートを通じ、沖縄県・尖閣諸島付近での中国漁船衝突事件を受け悪化した国民の対日感情を改善する狙いもある。

 唐氏は、自身の妻がSMAPファンであることを明かし「中国にはファンが多く、チケット入手は一苦労だ」と説明。「(今回の公演のような)文化交流を通じ、両国国民の友好を促進することができる」と強調した。

 これに先立ち、5人は記者会見し「笑顔の絶えない楽しいライブにし、中国、日本、アジアの絆を深めたい」(稲垣吾郎)と抱負を語った。木村拓哉は、来年が日中国交正常化40周年に当たることに触れ「『前祝い』になったらうれしい」と話した。

 SMAPは昨年6月、上海万博会場でイベントを開く予定だったが、混乱を懸念した中国側が中止を決定。同10月の上海コンサートも漁船衝突事件を受けた日中関係の悪化で中止となった。

 コンサートは北京市の工人体育場で4万人規模で開催。ヒット曲「世界に一つだけの花」や中国の歌など数曲を中国語で披露する予定という。

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2011年9月15日のニュース