「KARA」「少女時代」…過激露出“規制”へ

[ 2011年6月19日 06:00 ]

5月にソウル市内で行われた歌謡フェスティバルで、へそ出しルックで熱唱するKARA

 美脚の「少女時代」やヒップダンスの「KARA」ら女性K-POPグループ旋風が続く中、母国韓国の当局が若手芸能人の肌の露出や表現は過度だとして規制に乗り出した。公正取引委員会が「芸能人標準契約書」の改正を発表。芸能事務所が未成年者に過剰露出を求めることを禁止することなどを盛り込んだ。ヘソ出しや扇情的な踊りなどのセクシー路線の過激化に“待った”をかけた形だ。

 改正した契約書には、児童・青少年保護条項を新設し「芸能プロは、営利を目的に過度な露出や扇情的な表現を要求できない」と明示。さらに「学習、人格、睡眠、休息、自由選択など基本的な人権を保障する」「過度な時間にわたり芸能活動をさせることはできない」とも規定した。

 韓国の若手芸能人をめぐっては、女性家族省が小学生から高校生までの芸能人88人に行った実態調査で、約9割が「露出を経験した」と回答。事務所から強要されたり、整形手術を勧められたケースもあるという。通学に支障が出ていることや深夜労働も指摘されていた。事務所から法外な専属契約期間を強制されたり、望まない仕事を強要されたとして、訴訟に発展するケースも多発している。

 加えて、KARAのヒップダンスや、ミニスカートからの美脚を大胆に強調した少女時代らはセクシーさが日本でのブレークの一因となっており、韓国をしのぐ一大マーケットとなった日本進出のためには、衣装やダンスの過激さには歯止めがかかりにくい状況。9月に日本デビューする7人組「RAINBOW」はシャツを脱ぐように、へそを見せる「おへそダンス」が韓国テレビ局で放送禁止に。5人組「4minute」や7人組「RaNia」の“開脚ダンス”も放送時は修正を求められている。

 公取委は4月から5月にかけ20カ所の芸能事務所に対し調査を実施。行き過ぎたプライバシー侵害や職業選択権の乏しさなど、不公正な契約を自主改善させる措置を取ったところ、238人の芸能人のうち198人の契約書が修正された。公取委は「標準契約書」の改定で「芸能人が不当な要求を拒否できる根拠となる」とし、各事務所や業界に速やかな適用を勧告するとしている。しかし、法的な強制力はなくその効果は未知数だ。

 芸能関係者は「露出規制してもファンの欲望は抑えられない。事務所も簡単に路線変更できない」と指摘。韓国のファンからは「日本では見られてうらやましい」との声も上がっている。

 ≪投資金回収へタレントは“商品”≫K―POP勢は高額のケースで1組あたり10億ウォン(約7400万円)をかけて養成される。ここ10年ほどで歌唱、ダンスとも大きくレベルアップした一方で「それを支えるマネジメントは、旧態依然の体質のまま」という識者の声も。英BBCによるとK―POPの海外売り上げは09年基準で325億ウォン(約24億円)で、昨年はこの2倍に増加したとみられる。「事務所は、安価な国内音源市場で元手を回収できない代わりに、投資金回収のため海外市場進出を優先する。そのあまりタレントを“商品”と見る傾向が強い」との指摘もある。

続きを表示

2011年6月19日のニュース