注目度急上昇の藤本隆宏 朗読劇「かあちゃん」に挑戦

[ 2011年4月29日 09:40 ]

朗読劇「かあちゃん」に挑戦する藤本隆宏

 TBS系「JIN-仁- 完結編」での西郷隆盛役や昨年末に放送されたNHK「坂の上の雲」の広瀬武夫役などを演じ注目を集めている俳優の藤本隆宏(40)が、人生初の朗読劇に挑戦する。

 作家・重松清氏の「かあちゃん」が原作で、贖罪(しょくざい)の意識を持ち続ける母と息子の物語。「おとなが泣ける本 2009年上半期1位」にも選ばれた感動作品は母だけではなく、娘の問題であったり、介護の問題であったり、教育の現場の問題であったり多岐に渡り「いろいろな方に楽しんでいただける作品になると思いますし、僕もそれを心がけて読みたいと思っています」と意気込みは十分だ。

 藤本にとって母とは「強いですね。(九州出身の藤本が)関門海峡を渡ったからには一旗挙げるまで帰ってくるなと言われたことは強く覚えています」。その一方で優しさももちろん持ち合わせる存在で「ほとんどダメ出しばっかりの母ではあるんですが、(競泳選手として2度出場した五輪を始めとして)4年に1回ずつは必ず褒めてくれることがあって、その良かったよという言葉を聴きたくて頑張ってきたという感じでもあるんですよね」。それだけに原作での強い母と、自身の母に重なる部分もあり「(原作を読んで)涙が止まらなかった」という。

 これまで俳優として15年近くの経歴を積んでいるが、初挑戦となる朗読劇は「心地よい言葉の響や日本語の美しさを一番求められているのかなと思ってやっています」。落ち着いた声色は朗読向きに聞こえるが、意外にも自身の声は「あまり好きではない」のだとか。「もう少し力強い声の方が好きですね。大分コントロールできるようにはなってきましたが」と明かした。

 現在出演中の「JIN-仁- 完結編」の後もしばらくはテレビドラマや映画など、映像作品のスケジュールが詰まっている。「最後とは言いませんけど、当分舞台はやらないと思いますので、生の藤本を是非見に来てください」と力を込めた。

 朗読劇「かあちゃん」は母の日の5月8日と前日の7日に、東京都中央区の日本橋三井ホールで行われる。

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2011年4月29日のニュース