万感迫る池田理代子さん「ベルばら」の舞台で独唱

[ 2011年2月1日 10:38 ]

パリ郊外ベルサイユ宮殿の劇場で声楽のリサイタルを開いた池田理代子さん

 人気漫画「ベルサイユのばら」の作者池田理代子さんが1月31日、作品の舞台パリ郊外のベルサイユ宮殿で声楽のリサイタルを開いた。池田さんは宮殿が栄華を誇った頃の様式のドレスに身を包み、ルイ16世の王妃マリー・アントワネットが作曲した歌曲などを披露、聴衆の拍手を浴びた。

 フランス南西部アングレームの国際漫画祭主催者が今年、池田さんを漫画祭に招待するとともにリサイタルを宮殿側に打診し実現した。マリー・アントワネットが親しい人だけを招待したとされる宮殿敷地内の「王妃の小劇場」に約80人の招待客を集め、バリトンの村田孝高さんと2人で代わる代わる独唱。

 40代で音大に入学し声楽に取り組んだ池田さんはモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」のアリアや、日本の歌曲も披露。最後は2人で「千の風になって」を歌い上げ、喝采を浴びた。

 リサイタルで池田さんは「フランス人の前で、マリー・アントワネットの歌をフランス語で歌う勇気が自分にあるとは思っていなかった」と述べ、聴衆をわかせる一方、「(ベルばらゆかりの)この舞台に立つことが、どれほどの喜びか」と万感迫る心情も吐露した。(共同)

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2011年2月1日のニュース