桑田佳祐が復帰誓う「死んでも戻ってくる」

[ 2010年8月1日 06:00 ]

ラジオで食道がんを患っていることをファンに報告した桑田佳祐

 サザンオールスターズの桑田佳祐(54)が31日夜に放送されたTOKYO FM「桑田佳祐のやさしい夜遊び」で、初期の食道がんを患っていることを初めて自分の口からファンに報告した。アルバムの発売延期やツアー中止について「ごめんなさい」と何度も繰り返した。医師からは「1年後にはステージに立てるでしょう」と言われたといい、「死んでも戻ってまいります」と桑田らしく復帰を誓った。

 番組冒頭で「私、桑田佳祐は療養のため、音楽活動、当番組をしばし休まざるを得ない状況となりました」と報告。17分弱にわたり、病状や現在の思いを明かした。
 早期発見につながったきっかけは「ゲップ」。5月から、よく出るようになり、7月12日に医師に相談したところ「ゲップは胃の症状なので、深刻に考えなくてもよい。ただ、2月に検診した段階で食道が荒れてたので早めにいろいろチェックをしましょう」と内視鏡での検査を受けた。
 結果をモニターで見たところ、桑田の目でも食道に影があるのが分かった。その後の病理検査で「扁平(へんぺい)上皮がん」と判明。検査結果が出るまで1週間かかり「いろんなこと考えちゃうもんで、いろいろ悔やんだり、クヨクヨした」と珍しく弱気な面を見せた。
 その後、かかりつけの医師の幼なじみが、がんの権威であることを妻の原由子(53)が思い出し、その医師の診断で手術を受けることを決めた。手術は、がん除去後に胃と食道をつなげるもので、入院は2~3週間を予定。「バッチリ手術で治していきましょうと言っていただいて、この時点で気持ちが楽になった」という。その際に「1年後にはステージに立てるでしょう」と言われた。
 78年のデビュー以来、大病を患うのは初めてで「“ちょっと休んでみろよ”と、神様か、死んだ両親だか姉貴が言ってくれてんのかなあ」とも。姉の岩本えり子さん(享年58)も08年にがんで亡くなっており「オレを迎えにくるのがちょっと早すぎじゃないかなと思った」とおどけた。
 同番組への出演はこの放送でいったん終了。今後はスタッフらが代理で続けていく予定で「ベッドに寝てるよ、今アソコふいたよ、“カワイイ看護婦がいたよとか、そういうことをメールで送って、番組で紹介させていただきます」と話すなど、落ち込む様子は見せなかった。そして「私が言うのもほんとおこがましいですが、40すぎたら、定期検診をやりましょう。死んでも戻ってまいりますので、またライブなどで会える日をお互い楽しみにしてね、猛暑の中大変ですが、私の回復をどうかお祈りください」と呼び掛けた。

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2010年8月1日のニュース