ヨンハさんに最後の別れ…日本人ファン200人

[ 2010年7月3日 06:00 ]

パク・ヨンハさんのひつぎが乗せられた霊きゅう車を囲むファンら

 6月30日に自殺した韓国の人気俳優パク・ヨンハさん(享年32)の遺体が2日、荼毘(だび)にふされ、ソウル市郊外の盆唐メモリアルパークに埋葬された。生前の歌声が流れる中、日本から帰国した歌手リュ・シウォン(37)も立ち会い、涙を流した。

 これに先立ち、遺体が安置されていた同市内のカトリック大ソウル聖母病院の葬儀場には、日本から喪服姿の女性ファン200人以上が集まった。午前6時、出入り口に親友の俳優ソ・ジソブ(32)が遺影を抱えて現れ、続いて棺が運び出されると、ファンから「ヨンハ!」と悲鳴とおえつが飛び交った。棺が乗せられた車に一部は泣き叫びながら駆け寄り、係員に制止される場面もあった。多くは雨の中、「ありがとう」と口々に叫び、車にほおずりをする人も。現地メディアによると、車が出発すると号泣し、気絶するファンもいた。

 出棺時刻は当初予定より2時間早められ、テレビ局や自宅などゆかりの地をめぐってから火葬場へ。日本人ファンのうち約100人はタクシーを貸し切って分乗、埋葬まで6時間以上にわたり、葬儀の車列を追いかけた。

 「アイ・ラブ・ヨンハ」と書かれたTシャツとブロマイドを手に見送った東京都の主婦佐藤明子さん(74)は「人間性を含めてすべてが好きだった。安らかに眠ってほしい」と涙を浮かべた。また、寄せ書きを持って訪れた女性(45)は「彼のおかげで多くの人と出会うことができた。ありがとうと言いたかった」と話した。

 前日には、海を越えて集まった人々の弔問を遺族が受け入れ、非公開だった祭壇を日本人ファンにだけ公開、焼香もさせた。韓流ファンで知られる安倍晋三元首相と昭恵夫妻からは大きな花輪が届いた。

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2010年7月3日のニュース